「おしっこのしすぎで絶滅」
「背中が無防備で絶滅」
「方向性を見失って絶滅」……

思わず気になる「絶滅理由」を紹介する『わけあって絶滅しました』シリーズが巷で話題となっている。第1弾が発売されるやいなやテレビ・ラジオで話題となり、第2弾の『続 わけあって絶滅しました。世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』と合わせて69万部のベストセラーとなった。

児童書として発売された本書だが、意外なことに「生存競争の過酷さ、生き残りのコツがビジネスの参考になる」とビジネスマンからの共感も集めている。生き物達の驚くべき進化、そして襲いかかる理不尽な環境の変化が、現代社会とどう重なるのか。今回特別に『わけあって絶滅しました』の内容を一部抜粋・編集してお届けする。

ゾウの仲間プラティべロドンが
鼻以外に「長~く」しすぎたモノ

ゾウといえば、ご存じのとおり長い鼻が特徴。

でも、じつは鼻以外のモノを長~くしすぎて絶滅してしまった、ゾウの仲間がいるんです。かれらの名前は「プラティべロドン」。アフリカ、ユーラシア大陸、北アメリカに生息し、中新世後期に絶滅しました。

『わけあって絶滅しました』では、そのふしぎで不条理な絶滅理由を、かれら本人に一人称で語ってもらう形式で紹介しています。

アゴが重すぎて絶滅
プラティべロドンさん

「どうも〜ゾウでーす!」…ってなんやその目は。ワイのアゴを見てるの、バレバレやで! めっちゃ下アゴ出てるけど、ワイもゾウのなかまなんや。パチもんちゃうで。
 ワイはこの平たいスコップみたいな歯で、草の根をほったり、木の枝を切ったり、木の皮をはがしたりして食べていたんや。「最高じゃん!」と思ったおまえ、甘いで。めっっっちゃ重いっちゅうねん!
 ただでさえ頭デカいのに、こんなんで土をほるとか、もはや苦行やで? あと、すんごいかみづらい。アゴにダンベル引っかけて食事するって想像してみて? しんどそうやし意味不明やろ。それがワイや。
 そんなわけで、ワイは食事するだけでつかれはて、子孫を残せず消えてしまったんや。ばかにすんなよ!

ゾウのなかまは体が大きくなると同時に、上くちびると鼻が合体して長くのびていった。これにより、大きい体でもしゃがまずに水が飲めるようになったのだ。プラティベロドンは鼻だけでなく下アゴものび、その先に出っ歯のような牙がついている。

今のゾウは鼻だけが長く、上の前歯が2本の牙になっているが、かつては下の前歯も牙になって4本の牙があるゾウのなかまもいたのだ。

(本原稿は丸山貴史著『わけあって絶滅しました。 世界一おもしろい絶滅したいきもの図鑑』の内容を編集して掲載しています)