ヒンドゥー教徒の結婚と女性の活躍

 イスラム教徒の男性は家の購入など経済的な面で結婚するのが大変なのですが、インドは逆で、女性側に持参金を準備することが求められます。ヒンドゥー教徒の結婚式は時間もお金もかけて入念に準備されるのが一般的で、年収の何倍もかけた式を行います。日本と比べるとかなり派手で、何日も続くことがありますので、招待された場合は覚悟が必要です。

 また、ヒンドゥー教はヴィシュヌ神の妻にあたるラクシュミーなど、女神もたくさんいるのですが、実際には性暴力も多く、女性差別が今も根強く残っています。

 そのためインドと取引がある日本企業の方に、「女性社員がインドに赴任するのはどうでしょうか」という質問を受けますが、これは事情が異なります。

 インドにも女性経営者は大勢いますし、女性の総理大臣もいたわけですから、女性であるがゆえに社会にかかわれないということではありません。インドの女性とビジネス上の取引があった場合、特に「女性だから」と意識しすぎないことが大切でしょう。

 イスラム教と同じくヒンドゥー教でも、日本人男性は相手が女性であることを意識しすぎてうまく関係を構築できないことがあるように感じます。日本人女性もインドは男性社会だからと考えすぎず、どんどん赴任して成果を上げてもらいたいものです。