エボラの症状は発熱、下痢、嘔吐といったもので、同地域で流行している他の疾患であるマラリア、はしか、コレラとの区別が難しく、早期発見が難しい状態である。発見されていない患者さんの接触者の追跡は難しく、早期発見し、早期隔離、早期治療を進めていく必要がある。

 第2は、治験として開始されたエボラワクチンが有効であることである。WHOが昨年5月から赤道州で使用を開始したrVSV-ZEBOV-GPというこのワクチンは、その後、北キブ州でも大々的に使用され、2019年5月のWHOからの中間報告で98%の効果があるといわれている。

 これまで医療従事者、接触者への投与が行われているが、このワクチンを地域の住民も含めてより多くの人々に投与する必要がある。

 第3は治療薬である。2018年9月から北キブ州のエボラ治療センターにおいて、治験としてエボラ陽性患者に投与がされてきたが、全体の死亡率が67%なのに対して、エボラ治療センターでの死亡率は34%であることが分かっている。4つの薬が投与されてきたが、この中のmAb114, REGN-EB3の2剤が有効であることが確認されており、今後はこの2剤を治療薬として使う方針である。

 課題は、現在は感染している保健ゾーンが20以上あるのに対して、エボラ治療センターは10ヵ所しかないため、この治療薬が使えない患者も多い。さらにエボラ治療センターを増やし、できるだけ多くの患者への治療を進めるべきである。

 第4は、治安対策である。内戦状況である同地域においては最も大きな課題であるが、反政府勢力に対しても政治的なチャンネルを用いて、地域住民への流行拡大を防ぐために協力を求めていく必要がある。

 エボラとの戦いは、まだまだ、続く。