フラット35は、実質金利で比較することが大切
フラット35で借り換えれば、全期間固定金利型という安心感が得られると同時に、借り換え効果も確定します。
しかし、筆者は、このローンでの借り換えを強く推奨しているわけではありません。
最終的な判断は、民間住宅ローン(「10年固定」や、「金利ゼロ%台の変動金利型」など)と比較してから、ご自身で判断していただくことになります。
民間住宅ローンとフラット35を比べる際には、どちらも「実質金利」で比較しなければなりません。
保証料が必要な民間住宅ローンでは、「適用金利+0.2%」が実質金利となります。
一方、フラット35どうしの借り換えでは、借り換える際の金利に「0.15%」を足した水準と、ご自身が借りているフラット35の金利を比べて、借り換え効果を把握しなければならないのが一般的。というのも、金利水準の低いフラット35(手数料・定率タイプ)の場合、多くは「融資額×2.1%」の融資事務手数料がかかるからです。
下表に示したように、融資事務手数料「定率タイプ(融資額×2.1%)」と「定額タイプ(31500円)」では、0.15%程度の金利差が目安となります。
最低金利水準のフラット35は、ほぼ定率タイプの融資事務手数料ですので、定額タイプのフラット35や民間住宅ローンと比較する際には、適用金利に「0.15%」を足して比べる必要があるということです。
前のページで、「実質金利の差が0.5%というのは、2.6%程度の金利でフラット35を借りている場合が該当する」と書いたのは、7月の金利(1.94%)に、0.15%を足すと、実質金利が2.1%程度になる(2.6%-2.1%=0.5%の金利差)からです。
なお、返済期間が短いと、融資事務手数料の金利負担は重くなり、残り25年返済の場合は「+0.17%」程度、21年返済では「+0.2%」程度となります。