お母さんは子どもの「通訳者」になってはいけない!
また、女の子に比べて、男の子は言葉を覚えるのが遅いケースが往々にしてあります。
これは、男の子を持つお母さんにとって、大きな悩みでしょう。
このまま言葉を話せなくなるのではないか、そういう心配をしている方は大勢いらっしゃいます。
でも、このようなときに、つい子どもの言っていることを通訳してしまうお母さんがいます。
これは、ぜひともやめてください。
母親が通訳をしてしまうと、子どもは自分の力で相手になにかを伝えようという努力を、その時点でやめてしまいます。
これでは、いつまで経っても自分の言葉で話すことができない子どもに育ってしまいます。
多少変な言葉だとしても、とにかく好きなように話させることが大切です。
単語でなく、「文」で話させる
それとともに、母親が子どもに語りかけるときには、単語で話さないようにします。
「イチゴ」「玉子」ではなく、「このイチゴは大きいから、切って食べようね」とか、「この玉子を使ってサンドイッチをつくろうか」というように、きちっと単語をつなげて、文章にして子どもに語りかけるようにするのです。
あるいは、赤ちゃん言葉を使わないようにするということも、子どもの言語能力を高めるのに効果的です。
犬を「ワンワン」、自動車を「ブーブ」と言う親をよく見かけますが、それではいつまで経っても赤ちゃん言葉から抜け出すことができません。
そうではなく、最初から赤ちゃん言葉を使って語りかけることはせずに、きちっと大人の間でコミュニケーションを取っているときのように、「犬」や「自動車(クルマ)」と会話をしてください。
子どもの幼児語は4~5歳まで認め、親は文法に沿った言葉と発音(方言は方言でいい)を正しく話します。
このように、子どもには好きなように話をさせること、自分が子どもに語りかけるときには、きちっとした意味のある文章で話すこと、決して赤ちゃん言葉を使わないこと、という3点に留意してコミュニケーションを取れば、言葉の発育が遅い男の子でも、やがて、きちっとした会話をするようになるはずです。
親から子どもへの言葉がけは、子どもが成長していくうえでとても大切なことなのです。