ストレスを感じると
なぜ甘いものが欲しくなるのか

 私たちの体がストレスや疲労を感じるのは、血液中の糖濃度(血糖値)が低下することにより、脳が糖分不足になるからです。脳はブドウ糖をエネルギー源としているため、食べてすぐエネルギーに変換できる甘いものは、このような状態からいち早く回復するための救世主。そのためチョコレート、クッキー、ケーキなどの甘いおやつや炭酸飲料、清涼飲料水などの甘い飲み物が欲しくなるのは自然のことなのです。

 しかし、砂糖(特に精製されたもの)を多く含むものは、血糖値を急激に上げ、その後急激に血糖値を下げるという特徴もあります。適量であれば問題ないのですが、甘いものを食べ過ぎると、血糖値の乱高下が生じ、血糖値を下げるインスリンが多く出てしまうことで脳が再び糖分不足に陥るため、疲労やイライラ、精神不安などにつながるのです。

 そうなると、またそのストレスを解消するために甘いものを口にする……というように甘いものが止まらないという負のスパイラルに巻き込まれ、さらにイライラや不安につながってストレスを助長してしまいます。

 では、どうすれば負のスパイラルに陥るのを防げるのでしょうか。

甘いものばかり欲しくなるときに
見直したい3つのこと

(1)バランスよい食事がとれているか

 偏った食事を続けていると、「ストレスに対処するための体制」が整いません。というのも、ストレスを体の中で処理するには野菜や果物、海藻類に多く含まれるビタミンやミネラル、肉や魚、卵、大豆製品に多く含まれるタンパク質といった幅広い栄養素が必要になるからです。

 まずは基本の食事を見直してみてください。1食あたり主食は握りこぶし大、タンパク質は片手のひら分とるようにしましょう。野菜は加熱したものなら片手、生野菜なら両手1杯分とれると、理想的な栄養バランスに近づきます。ビタミンやミネラルは不足するとイライラやストレスの原因にもなりますので、汁物に野菜を数種類入れて具だくさんにしたり、ミネラルたっぷりの貝類や海藻、魚も積極的にとったりできるとよいですね。

 欠食もまた血糖値の乱高下を起こしやすく、ストレスを感じやすくなるため、1日3食食べる習慣のない方は少しでも何か食べるようにしたいところです。Bさんのように自分で調理する習慣がない方は、作る方も気楽なお鍋やサラダをリクエストしたり、足りないものだけ自分で用意したりするとバランスのよい食事になると思いますよ。タンパク質ならゆで卵やサラダチキン、ツナ、冷凍枝豆など、野菜や海藻なら冷凍ブロッコリー、冷凍ほうれん草、もずく酢やめかぶのパックなどが重宝します。