教育熱心なのに残念な親4タイプ

 発達心理学者で、現在はタフツ大学の名誉教授であるデイヴィッド・エルカインドは、親を四つのタイプに分類した。

美食家型 親が世俗的な成功をおさめていて、わが子にも同じように立身出世してほしいと思っている。

学歴型 昔ながらの「早期教育」を信奉している。「美食家型」と似ているところもあるが、とにかくできるだけ早い時期から子どもを教育すべきだと思い込んでいる。

訓練型 世の中には危険が満ちているので、子どもには肉体を鍛え、サバイバル技術を身につけてほしいと思っている。親本人が軍や警察関係の仕事をしている場合も多い。

神童型 経済的には成功をおさめているのだが、既存の教育制度に深い不信感をもっている。学校教育の悪影響からわが子を守りたいと思っている。

 どのタイプであろうと過干渉の親は、子どもの幸せを犠牲にしてまでも学業で成功させたいと思いがちだ。実際のデータはなかなか入手できないが、韓国の高校生に関するデータには注意を向けるべきだろう。韓国の高校生は大学修学能力試験で高得点をめざさなければならず、親から強いプレッシャーを受けやすい。韓国の15歳から19歳の若者の死因は、交通事故に次いで自殺が多い。

 親が勉強のことで子どもを追い込んでしまう理由はよくわかる。競争社会における勝者は、いちばん頭がいい者になりつつあり、愛情豊かな親が子どもの知能を気にかけるのは反射的な反応といえる。でも、こっそり教えてさしあげよう。

「勉強しろ」「いい大学に入れ」と子どもに極端なプレッシャーをかけるのは、逆効果となることを。