外来受診定額負担Photo:PIXTA

外来受診時の定額負担
今夏に結論を出すべき

 20日に開幕した通常国会での施政方針演説で安部首相は「全世代型社会保障改革」の実行を重点政策にあげた。全世代型社会保障検討会議の最終報告が2020年夏に予定されているが、医療の分野では外来受診時の定額負担が焦点の一つだ。

 保険料率が上がり続け、医療費に占める保険給付率も上昇傾向にある。そうした中、超高齢化で今後も膨張していく医療費を国民全体でどう負担していくのかの議論は待ったなしだ。

 昨年12月にまとめられた検討会議の中間報告では、「人生100年時代」の考え方とそれに合わせた雇用延長やそれに伴う年金制度の改革などと合わせて、医療分野の給付と負担についても一部、具体的な方向性が記された。

 メディアの報道は、後期高齢者に関する医療機関の窓口での自己負担割合を、一定以上の所得者について現行1割から2割に引き上げる改革案に集中したように思われる。