大分で生まれ、小・中・高と地元の公立校、塾通いも海外留学経験もないまま、ハーバード大学に現役合格した『私がハーバードで学んだ世界最高の「考える力」』の著者・廣津留すみれさん。

ハーバードを首席で卒業後、幼い頃から続けているバイオリンを武器にニューヨークのジュリアード音楽院に進学、こちらも首席で卒業した。

現在はニューヨークを拠点に、バイオリニストとして活動しながら、起業家としても活躍している。

日本から突如、世界のトップ校に飛び込み、途方に暮れるような大量の難題を前に、どう考え、どう取り組み、どう解決していったのか?

著者が学び、実践してきたハーバード流の考える力について、自身の経験を下敷きに、どうすれば個人・組織が実践できるかを、事例やエピソードとともにわかりやすく紹介する。

大きな目標を細かく砕いてみて小さな成功体験を積み重ねようPhoto: Adobe Stock

大きな目標を
細かく砕いてみて
小さな成功体験を
積み重ねよう

 ハーバードでは、「100ページの論文を5ページに要約して自分の意見を書く」といった難しい課題が毎週のように出されました。

 しかも、これと同じような高難度の課題が、同時並行で4、5本出されるのです。

 授業は週に少なくとも2回はあるので、課題提出までの猶予が1週間ないこともしばしば。週の始まりから課題が山積みで、早くも「今週はもう終わった」と軽い絶望感に襲われることの連続でした。

 英語がネイティブではない私だけでなく、アメリカ人の同級生たちでさえも、いつも真っ青になっているような“限界を超えた状況”が続きます。

 このような過酷な状況に1年以上も向き合っていると、一見すると無理に思える課題にも「やればできるだろう」と挑めるようになってきます。

 限界ギリギリに挑戦し続けていると、いつの間にかキャパシティ(許容量)が広がってくるのです。

 限界を超えていそうな目標にチャレンジするときは、モチベーションを落とさないように、大きなものを小さく砕いて、1つずつクリアしていくのが鉄則です。

 これは問題解決の方法と同じことです。

 課題が多いうえに、それぞれの目標があまりに遠いところにあると、どこから手をつけていいのかわからず、途方に暮れてしまいます。

 だから、目標をできるだけ細かく分解するのです。

 そして、できそうなものから順番に片づけていくと、小さな成功体験を得ながらモチベーションを高めつつ、着実に目標へ近づいていけます。

 目標の細分化は、「思考持久力」をも高めてくれます。

 それは、マラソンのようにチェックポイントを通過しながら継続的にゴールに向かって考える力のようなものです。

 これにより分解した課題が、いつしか1つ残らずクリアできてしまいます。

 この方法で限界を超えそうな大きな目標を成し遂げられたら、次に手強い目標に当たったとしても、「また小さく砕けば何とかなる」と思えるようになります。

 こうして果敢に挑み続けることで問題解決力が底上げされ、思考持久力も高まってくるという好循環が生まれてきます。

 大きな目標は小さく分解してチャレンジしていますか?