部下との面談の際に、どの価値観が大切だと思っているのかを知り、それを得るために組織のゴールを結び付けて説明をすると、組織のゴールが自分事になってきます。

チームの生産性を高めるには
「心理的安全性」が何より大切である

 チームとして生産性を高めるためには、「心理的安全性」が大切だとGoogleはGoogle re:Work『「効果的なチームとは何か」を知る』の中で解説しています。

 心理的安全性とは、対人関係においてリスクある行動を取ったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり、「無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ」と信じられるかどうかを意味します。

 大胆な意見のようですが、職場を見渡してみて、あなたの職場は心理的な安全性が担保されていますか?失敗をしたり、わからないことをわからないと伝えても、誰からも責められずフォローをしてもらえる体制でしょうか?

 この質問に、どれだけの組織が気持ちよくYESと言えるか疑問です。

 なぜなら、研修でうかがうどの企業でも、グループワークを実施すると、上司には本音が言えないとか、チャレンジして失敗するくらいなら現状維持していた方がよいという意見を多く聞きます。せっかく研修でやる気になったとしても、職場に戻ると上司の価値観を押し付けられ、うまくいけば上司の手柄、失敗すれば部下のせいという状況からは抜け出せないと言います。

 現代は、「VUCA時代」と言われ、Volatility – 変動性・Uncertainty – 不確実性・Complexity – 複雑性・Ambiguity – 曖昧性の時代で、少し先のことすら見えにくい時代です。今までもはっきりと先が見えていた時代はあったかというと、そうではないかもしれませんが、急激なITの技術革新やAI化によりVUCA時代に拍車がかかっています。

 つまり、今までのやり方は通用しなくなり、上司の成功体験が部下に役に立つかというと、そうではない場合が多くなりました。それなのに、自分の価値観を押し付けようとする上司は、部下にとっては一緒にいることが息苦しくて仕方ない存在になってしまうのです。