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 新型コロナウイルスの感染拡大で、スポーツ界にも大きな影響が出始めた。

 安倍首相が26日、「全国的なスポーツ、文化イベント等については、今後2週間は中止・延期、または規模縮小等の対応を要請することといたします」「この1、2週間が感染拡大防止に極めて重要である」と要請したことも大きな引き金となり、プロスポーツ界が敏感に反応した。

 プロ野球は2月26日、臨時代表者会議を開き、その後のオープン戦全72試合を無観客で行うことを決めた。

 Jリーグはそれに先立つ25日、3月15日までの公式戦全94試合(ルヴァンカップ16試合、リーグ戦78試合)の延期を発表している。

 Bリーグは26日、2月28日から3月11日までの全99試合の延期を発表した。3月14日からの再開を目指すが、今後の状況によっては再開の遅れも視野に入れている。ポストシーズンの短縮も検討する意向だという。

 新型肺炎は、多分野のビジネスや商売にも影響を与えており、スポーツだけが影響を受けているわけではない。他業種の方々がそうであるように、プロスポーツも深刻な打撃と試練に直面している。私はこの状況下で、あまり指摘されない観点から問いかけてみたい。

自粛を要請するのに「補填なし」
対策を用意しない政府の無策っぷり

 安倍首相は、異例の要請を行った。これは首相として国民生活を守る上での重要なリーダーシップであったかもしれない。だとすれば、公人の発言には常に責任が伴うはずだ。

 毎日新聞はこう伝えている。

「菅義偉官房長官はその後の記者会見で自粛要請の対象について『全国から参加者を募る、または国や全国規模の団体が開催する大規模イベントだ』と説明したが、具体的な規模など詳細の説明は避けた。『政府で一律に基準を決めることではない』と述べた。『実際に中止や延期、規模縮小の対応を行うかは主催者が判断する』と強調し、イベント中止に伴う損失の政府による補てんは否定した。3月中旬以降の対応は『今後の感染拡大の状況を見ながら判断する』とした。』(毎日新聞2月27日朝刊より)