レジなし店舗が実用化できれば
夢の店舗運営が実現する

 では、コンビニ本部が言うように商品をビシッとそろえておけばいいのか。そうするに越したことはないのだろうが、多量の発注は廃棄ロスと表裏の関係にある。

 コンビニでは廃棄分は加盟店の負担。だから、本部は品切れによる販売機会の損失を防ぐために、発注を多めにしましょうと指導することになる。

 これと並ぶコンビニの2大損失が、レジ待ちによる販売機会の損失だ。

 品切れによる販売機会の損失ほど、ストアロイヤリティ(消費者の店舗に対する信頼度)の低下には直結しないし、発生している機会損失額は大きくないとみられるが、それでも売上高が大きく増えないコンビニの本部、加盟店にとって減らしたい損失であることは確かだろう。

 現在、大手コンビニチェーンの1店あたり1日の入店客数は800~1000人が平均である。

 仮にお客1000人に対しレジ精算業務を実施するとなると、ざっと1日あたり延べで11時間程度、コンビニの場合、レジ業務は誰でもやれるようになっているから、レジに誰かしらが張り付いて精算業務を行っていることになる。

 加盟店にはさまざまな業務があるが、アルバイトやパートのメイン業務はレジ対応。いわばレジ精算に人件費を割いているといっても過言ではない。

 つまり、レジなし店舗が実用化すれば加盟店は、人件費とレジ待ちによる機会損失の両方を減らせるのだ。

セブンやローソンで始まった
レジなし店舗の実験

 コンビニ本部、加盟店にとって待望のレジなし店舗だが、現在、ようやく実験が始まったという段階で、現在、セブン-イレブン・ジャパン、ローソンが実験を開始している。

 セブン-イレブンはNTTデータ、NECと組み、またローソンは富士通と組んで実験店を運営している。

 両社ともに、天井に複数のカメラを設置して顧客の動きを捕捉、さらに商品棚に設置された重量センサーで、どのお客がどこの商品を取ったかが分かるようになっている。