①の「コツをつかむ力」とは、要は要領の良さ。勉強もスポーツと同じなので「ここに力を入れてやると結果が出る」というポイントがあります。東大受験というのは「勉強甲子園」ですから、中学・高校から受験している人を含めて、勉強のコツを知っている。
②の「興味があるないに関わらず、ゲームが設定されると勝とうとする性質」は、小さい頃からのトレーニングですよね。好き、嫌いではなく、興味の対象でなくても与えられた課題を解こうとする性質です。とにかく目の前の課題をテキパキと処理できるか。
③の「素直さ」は、生まれつきの部分もあるんですが、言われたことをちゃんと処理する力ですね。ときどさんが「お父さんが東大はすごいっていうから、受けてみよう!」と考えたのは、まさにこれですね。
僕はこの3つを含む、受験を突破するための力を「情報処理力」と呼んでいます。
ときど 確かに、僕の周りの東大生も、「興味があるないに関わらず、ゲームが設定されると勝とうとする性質」の人ばかりでした。努力を継続する力があるというか……勉強も苦痛なく、ポジティブに乗り切れるタイプが多い印象です。好き嫌い関係なく、与えられた課題を、文句を言わずに淡々とやれる。
藤原 ちなみに東大の中でも超上位にいて、財務官僚になるような一部の人は例外ですけどね。テキストを1回読むだけで、スッと頭に入っちゃうらしい。彼らはスポーツにおけるオリンピック選手、「勉強界」の天才。東大生というと「天才」と誤解している人がいるんですが、実際9割の人は「勉強のコツを知ってる努力の人」ですよ。