キャリア教育で
企業と交流する立教
近年「キャリアの立教」として経営学部の取り組みなどで存在感を増している立教大学。
19年7月に初めての試みとして、企業側に大学のキャリア教育の現状を知ってもらう人事担当者向けカンファレンスを開催した。同大学のキャリア教育の現状が示され、人材開発、組織開発が専門の中原淳・経営学部教授の講演や、トヨタ自動車の人事担当者を招いたパネルディスカッションも行われた。
企業が大学に即戦力の養成を求めるようになって久しい。大学はキャリア教育を拡充しつつ、激変する企業の要求に対し100%応えられるわけではない。即戦力の教育だけが大学の役割でもないだろう。キャリアセンターの林良知氏は「企業側と大学側が人材教育について、ある意味『対立』したままだと、建設的ではない。大学でもキャリアを視野に入れた実践的な教育をしている、ということを企業の側にもっと知ってほしかった」と言う。
同大学では、キャリアセンターに各学部個別の担当者が、学部側にもキャリア担当の職員を設置し、日常の学びをいかにキャリアに結びつけるか、各学部での学びをどのように社会で活かすかについて、細かくコミュニケーションをとっている。
上表は地方の大学の就活支援の事例をまとめたものだ。三大都市圏や地方都市に就職支援バスを運行する金沢工業大学、手厚い支援で就職率100%を誇る秋田県立大学など、地方でも熱心な大学は多い。こうした大学の手厚いサポートを活用しない手はないだろう。