倒産連鎖#11Photo:PIXTA

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、製薬業界の“花形営業”として知られるMR(医薬情報担当者)の「不要論」が再び熱を帯び始めている。特集『倒産連鎖危機』の#11では、コロナショックで半ば強制された「働き方改革」に戸惑うMRと業界の未来予想図をレポートする。(ダイヤモンド編集部 土本匡孝)

年収1100万円の高給取りも
“花形営業”の製薬MRが戦々恐々

 大手製薬会社の従業員の平均年収は800万~1100万円――。

 高給取りが集う製薬業界で“花形営業”といえばMR(医薬情報担当者)である。大学病院やクリニックの医師の元を小まめに訪問し、自社の医療用医薬品の説明をしたり、副作用情報を集めたりするのが仕事だ。

 そんな製薬会社のエースが、コロナショックに戦々恐々としているという。新型コロナウイルスの感染が拡大して終息の見通しが立たず、問題が長期化するに従って、製薬業界で「MR不要論」が再燃しているからだ。