テレワーク環境下での
職場コミュニケーションの今後
最近、ビデオ会議ツールを使ったオンラインミーティングの話もよく聞く。1対1のコミュニケーションはメールやメッセンジャーと電話、3人以上の打ち合わせはビデオ会議システムを活用するといったように使い分けられている。
ここで、テレビ会議におけるコミュニケーションのポイントを、「話す」「聞く」両面から考えてみたい。
「話す」ことに関し、テレビ会議と対面の会議で最も違う点は「話しかける相手に顔が向けられない」という点だ。対面の会議なら、相手に顔を向けることで「あなたに向けて話してますよ」というメッセージが伝えられる。しかし、テレビ会議ではカメラに向けて話すしかないため、漠然と全員に投げかけることになってしまい、聞き手も集中しにくい。それをカバーするために、話の中に相手の名前を頻繁に入れるとよい。「○○さんと同様の印象を私も持っています」といったように。
「聞き方」については、オーバーリアクションがお勧めだ。パソコン画面の中では、各自の顔が小さく映る。そのため、話している人は聞き手のリアクションが感じにくくなる。だからこそ、普段より大きめにうなずくなど、大きなリアクションをするとよい。
これからも、オンライン会議は増えるだろう。そのような場面で、上記のような「話す」「聞く」をやってみてほしい。メンバーが孤立しがちなテレワーク環境下のコミュニケーションがより効果的になるはずである。
テレワーク環境になり、同僚と顔を合わせる普通の職場の日々のありがたさを改めて実感している方も多いだろう。早く普通の日々に戻れることを筆者も願ってはいるが、この状況はしばらく続きそうだ。
ならば、テレワークという仕事の進め方に適応することで、上司、部下、同僚の間に、新たなコミュニケーションのパイプを作っていってはどうだろう。
(株式会社ヒューマンテック代表取締役 濱田秀彦)