パワーポイントでプレゼン資料をつくるのに時間がとられる……。
そんな悩みを抱えているビジネスパーソンが増えています。そこで、ソフトバンク在籍時に、最速で「一発OK」を勝ち取るプレゼン資料をつくるノウハウを磨き上げた前田鎌利さんにまとめていただいたのが、『パワーポイント最速仕事術』(ダイヤモンド社)です。
「パワーポイント最速仕事術」のポイントは2つ。
まず、「優れたスライドの型」を把握することです。見た瞬間に内容が理解できるスライドには、「テキスト」「図形」「グラフ」「画像」「アニメーション」などの「型」があります。その「スライドの型」をゴールにすれば、いちいち「どのようなスライドにしようか?」と悩む必要がありません。
次に、その「スライドの型」を最速でつくるパワーポイントの操作法をマスターすることです。パワポには多くの機能がありますが、「スライドの型」をつくるために必要な機能はごくごく限られています。その限られた機能をマスターするだけで、「一発OK」がとれる優れたプレゼン資料があっという間に出来上がるのです。
そして、『パワーポイント最速仕事術』では、「スライドの型」と「その型をつくるためのパワーポイントの操作法」を、ビジュアル満載で紹介しています。本連載では、その一部を抜粋しながら、優れたプレゼン資料を「最速」でつくるノウハウを解説してまいります。

結果を出すビジネスマンがやっている!相手の心を動かす「白抜きスライド」という手法Photo: Adobe Stock

ネガティブ・スライドは「黒地+白抜き文字」が効果的

 社外プレゼンのスライドでは「白抜き文字」が重宝しますので、そのつくり方をご紹介しましょう。

 まず、下図の3つのスライドを見比べてください。これは、ある業界で起業希望者の「9割」が起業を断念するというネガティブ情報を伝えるものですが、1より2、3のほうが「危機感」などのネガティブな感情を刺激するのは明らかでしょう。

結果を出すビジネスマンがやっている!相手の心を動かす「白抜きスライド」という手法

 ポイントは2つあります。

 まず、フォントです。私は、プレゼン資料のキーメッセージは、基本的に「HGP創英角ゴシックUB」を使用することをおすすめしていますが、このようなネガティブ・スライドの場合には、明朝体のほうがしっくりくるケースが多いので、適宜、明朝体のフォントを使うようにしてください。

 次に、カラーです。

 ネガティブ・スライドの場合には、1のように、「白地+黒字」で見せるよりも、2のように「黒地+白抜き文字」で見せるか、3のように「黒地+赤字」で見せるほうがフィットします。ただし、「黒地+赤字」は“ホラー映画”のポスターのようで、かなり「怖い印象」になりますので、あまり多用するのは避けたほうがよいでしょう。

「背景=黒」「フォント=白」に設定する

 では、上図の1を2に修正する手順を説明しましょう。

 やることはシンプルです。スライドの背景部分を白から黒に変えるとともに、テキストボックス内のフォントカラーを白に変えるだけです。なお、フォントカラーを赤にすれば、「黒地+赤字」のスライドになります。

【手順1】背景部分を選択して、右クリックすると表示されるメニューで「背景の書式設定」を選択する

結果を出すビジネスマンがやっている!相手の心を動かす「白抜きスライド」という手法背景を選択したうえで右クリックして、[背景の書式設定]を選択する。

 

【手順2】「塗りつぶし(単色)」をチェックし、黒を選択

結果を出すビジネスマンがやっている!相手の心を動かす「白抜きスライド」という手法[1背景景の書式設定>2塗りりつぶし(単色)]をチェック。[3色]を開いて、4で黒を選択。

 

【手順3】フォントとフォントカラーを変更

結果を出すビジネスマンがやっている!相手の心を動かす「白抜きスライド」という手法1テキストボックスを選択。[2ホーム>3フォント]で明朝に変換。[4フォントの色]をクリックして、5で白を選択。

 

【手順4】「白抜き文字スライド」の完成

結果を出すビジネスマンがやっている!相手の心を動かす「白抜きスライド」という手法

 このような手順で、効果的なネガティブ・スライドを簡単につくることができます。ぜひ、みなさんのプレゼン資料でもご活用いただければ幸いです。

結果を出すビジネスマンがやっている!相手の心を動かす「白抜きスライド」という手法
前田鎌利(まえだ・かまり)
1973年福井県生まれ。東京学芸大学卒業後、光通信に就職。「飛び込み営業」の経験を積む。2000年にジェイフォンに転職して以降、ボーダフォン、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)と17年にわたり移動体通信事業に従事。営業プレゼンはもちろん、代理店向け営業方針説明会、経営戦略部門において中長期計画の策定、渉外部門にて意見書の作成など幅広く担当する。
2010年にソフトバンクグループの後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され、事業プレゼンで第1位を獲得。孫正義社長に直接プレゼンして数多くの事業提案を承認されたほか、孫社長が行うプレゼン資料の作成も多数担当した。ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍したのち、2013年12月にソフトバンクを退社。独立後、『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』(ダイヤモンド社)を刊行して、ビジネス・プレゼンの定番書としてベストセラーとなる。
2016年株式会社固を設立。ソフトバンク、ヤフーをはじめとする通信各社、株式会社ベネッセコーポレーションなどの教育関係企業・団体のほか、鉄道事業者、総合商社、自動車メーカー、飲料メーカー、医療研究・開発・製造会社など、多方面にわたり年間200社を超える企業においてプレゼン研修・講演、資料作成、コンサルティングなどを行う。プレゼンテーション協会代表理事、サイバー大学客員講師なども務める。