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国勢調査で発掘! 東京23区お役立ちデータ

シルバーパワーがみなぎる街

高齢者就業率ナンバーワンの区はどこだ?

池田利道 [一般社団法人東京23区研究所 所長],小口達也 [一般社団法人東京23区研究所 上席研究員],一般社団法人東京23区研究所
【第9回】 2012年8月28日
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 北区の赤羽台1丁目には、1962年に旧・住宅公団が造成した東京23区初のマンモス団地「赤羽台団地」が広がる。お隣の桐ヶ丘1・2丁目には、都営住宅が集まる「桐ヶ丘団地」。これら3つの町丁目合計の高齢化率は50.7%。片や、14歳未満の子どもの割合は何と4.8%。人口も長期低落傾向にある。東京にありながら、過疎地を思わせる数値である。

  バブル崩壊直後の1995年。当時の東京にも「過疎地」があった。都心3区だ。華やかな昼の顔の裏で、地上げの嵐に追い立てられて夜間人口は減少を続け、高齢化率は全国平均を大きく上回っていた。

 ちなみに、当時の千代田区の高齢化率は、対全国平均比1.4倍の20.2%。もちろん23区中最高。その千代田区の高齢化率は現在16位。同様に中央区は3位から23位に、港区も6位から22位へと改善が進んでいる。

 赤羽台団地や桐ヶ丘団地では、現在建て替えが進行中だ。建物を新しくするのも結構だが、それ以上にさまざまな世代が混住できる、新陳代謝を生み出す街づくりが望まれる。

生涯現役こそ長寿の源

 高齢者をテーマにすると、どうしても話が暗くなる。もっと前向きな話題に変えよう。

東京23区に住む65歳以上の高齢者のうち働いている人の割合(就業率)は29%、男性では41%。全国平均と比べ、男女合計で8ポイント、男性は10ポイントも高い。

高齢者就業率ナンバーワンは千代田区の44%。次いで、台東区が43%。男性に限ると、千代田区の高齢者の59%、台東区でも54%と過半が現役である。3位以下は、文京区、中央区、港区の順。高齢者の現役就業率上位は都心に集中している。

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池田利道
[一般社団法人東京23区研究所 所長]

一般社団法人東京23区研究所所長。東京大学都市工学科大学院修士修了。(財)東京都政調査会で東京の都市計画に携わった後、㈱マイカル総合研究所主席研究員として商業主導型まちづくりの企画・事業化に従事。その後、まちづくりコンサルタント会社の主宰を経て現職。

小口達也
[一般社団法人東京23区研究所 上席研究員]

一般社団法人東京23区研究所上席研究員。1978年より財団法人・東京都政調査会研究員、都市問題・自治体政策の研究に従事。87年より中央大学社会科学研究所・客員研究員、多摩地区の地域開発研究に従事。その後、フリーを経て現職。

一般社団法人東京23区研究所

東京23区をさまざまな角度から調査・分析している。マーケティングレポートなどを発行。HPはこちら

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国勢調査の結果は、大規模なデジタルデータベースとしてネット上で公開されているマーケット開拓情報の「宝の山」だ。反面、その内容があまりにも精緻であるがゆえに読み解き方は難しい。当連載では東京23区を例に取り、膨大な国勢調査データを実務に生かすヒントを紹介する。

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