上下階の騒音トラブル、ゴミ置き場の清掃問題、大雨による浸水、欠陥工事、管理費等の値上げ、大地震の被害……。分譲マンションに住む人にとって、悩みや不安はつきません。
さらに、新型コロナウイルスによる外出自粛で在宅勤務になり住環境の重要性に気づいた人も多いことでしょう。
『マンション管理はこうして見直しなさい』では、「うちのマンションは大丈夫だろうか?」と感じている多くの人に向けて、マンション管理のプロである著者が、イライラや不安、疑問などの問題をわかりやすく整理して、解説。
今回、本書の中から紹介するのは、「騒音トラブル」について。まずは日常生活でのマナーや気配りが大事です。床のリフォーム工事を行うときは、フローリングの遮音性能を確認しましょう。

【マンション管理】騒音トラブルは、どうやって対応すればいい?Photo: Adobe Stock

スラブの厚さと床の仕上げ方、床材の性能が関係

 マンションでの生活トラブルで最も多いのが騒音です。マンションはひとつの建物に複数の世帯が暮らしており、ある程度の音が伝わるのは仕方がありませんが、特に問題になりやすいのは上階で飛び跳ねたり椅子を動かしたりする音です

 対応としてはまず、室内で飛び跳ねたりしない、椅子やテーブルの脚に防音カバーをつけるなどマナーや気配りが大事です。床にカーペットを敷くのも有効でしょう。

 そもそも床の遮音性は、コンクリートの床(スラブ)の厚さ、床の仕上げ方、そして床材(主にフローリング)の遮音性の3つで決まります

 まず、コンクリートの床(スラブ)の厚さが厚ければ厚いほど、遮音性は高くなります。厚さが180mmあればまずまず、200mmならかなり安心でしょう(中空スラブなら250mm以上)。また、床の仕上げ方には、スラブに床材を直接貼る「直床」と、スラブの上に支持ボルトで下地材(合板)を敷き、その上に床材を貼る「二重床」があり、二重床のほうが遮音性に優れるとされます(二重床を密閉すると太鼓現象が起こるので注意)

 さらに、フローリングそのものの遮音性ですが、以前は「推定L値」が用いられていました。しかし、メーカーによって測定方法が異なるなど信頼性が低いことから見直しが行われ、現在、フローリングの遮音性は「Δ(デルタ)L等級」が用いられるようになっています。「ΔL等級」は、フローリング単体での遮音性能を表すもので、数値が大きいほど遮音性能が高くなります。リフォームでフローリングを貼り替える際には、ΔL等級に注目して材料を選びましょう。防音フローリングの業界団体では、ΔLL等級-3、ΔLH-2以上を推奨しています

(本原稿は、ソーシャルジャジメントシステム編、廣田晃崇著『マンション管理はこうして見直しなさい[新版]』からの抜粋です