水分が体に吸収されるまでには時間がかかる
「早め早め」の水分補給を心がけて!

 熱中症を回避するための水分補給の重要性はいうまでもないことですが、ここでは運動中における水分補給の方法について解説します。人体の60%は水分でできているということを耳にしたことがある人も多いでしょう。しかも、その水分がわずかでも不足してしまうと、人間の体は不調をきたしてしまう。それだけ水分はわたしたちの体にとって重要なものであり、とくに発汗で水分が失われる運動時にはその補給が大切になります。運動時には、下記の目安を意識してしっかり水分を補給してください。

【運動時に必要な水分量の目安】
・運動前 30分前に250〜500ml。
・運動中 15〜20分おきに200〜250ml。1時間で500〜1000ml。
・運動後 運動後1時間くらいは運動中と同じようにこまめに飲み、運動前との体重変化を2%以内に収める。

 ただ、これはあくまで目安と考えてください。というのも、必要な水分量は、運動の内容や気温、個人の体調などの条件によって大きく違いが出てくるため、「この量を飲めば大丈夫!」という明確な基準は無いからです。

 中でも運動中は最大限の注意が必要です!日常的な水分補給については、「喉が渇いたな」と感じたら水を飲めば問題ありません。しかし、運動中は、「喉の渇きを感じてから水分補給したのでは、発汗で失った水分を十分に補えない」ことが分かっているのです。

 水分補給をしても、体に吸収されるまでにはある程度の時間がかかることがその要因の一つ。気温が高い時期には、自分でも気づかないうちに脱水が進んでいるものです。早め早めの水分補給を心がけましょう。暑い中での運動時には、水分補給についてどれだけ意識しても意識し過ぎるということはありません。