値下がりすればするほど、「量」を多く買える
積立投資をしている期間には、基準価額が下がり、運用中の資産額が積み立てた投資額を下回る時期もあるものです。
しかし、値下がりしたからといって「投資なんてやめておけばよかった」と考え、売却してしまうのは、ひじょうに残念な行動といえます。
その理由は、下図を見てみましょう。
これは、投信の基準価額1万円のときに運用をスタートし、その後7年間、基準価額が下がり続けて2000円まで下落したあと、運用10年目で5000円まで回復したケースです。
この場合、基準価額1万円のときに120万円を一括投資すれば、10年後の運用資産は半値の60万円になってしまいます。
一方、この10年間、毎月1万円ずつ総額120万円を積立投資した場合、平均買付単価を4310円に抑えられ、運用成果は139万円。プラス16%の利益が得られるのです。
この運用成果は、値下がりすればするほど「量」を多く買えるという積立投資の効果によるものです。
基準価額が1万円から2000円へと下落し続ける間、積立投資を継続していれば毎月買える「量」はどんどん増えていきます。
いい換えれば、値下がりは「安い値段で口数を増やせるチャンス」なのです。
安くたくさん買っておければ、それだけ利益は出しやすくなります。値下がりしている時期に積立を継続していれば、少し基準価額が戻っただけで運用成績がプラスになるケースが多いのです。
積立投資は「値下がりするとたくさん買えてうれしい投資法」といってもよいほどです。