確かに「Gotoキャンペーン」の後押しもあって、コロナ騒動が落ち着けば、旅行も盛り上がるに違いない。3~5月の抑圧の反動と夏休みというタイミングに補助金が出るのだから。

 しかし新しい生活様式では、満席の概念は昨年の半数だ。当然に売り上げも半分になる。

 V字回復とは、急激なダウンの後、急激に回復し100%の水準まで戻ることをいう。今回に当てはめると、4~6月期のダウンを、7~9月期で(2020年1~3月期、もしくは、昨年9~12月期の水準までに)一気に回復することだ。売り上げで昨年の水準に到達するのは無理なのだ。

IMFの経済見通し
「世界経済が穏やかに回復する」

 ところで、内閣府が発表するGDPは、四半期のGDPを、1つ前の四半期のGDPからの増加率として経済成長率を示す。

 例えば、2020年4~6月期が前期比-25%であれば、1~3月期を100とすると75になったことになる。この75を、V字回復で元の100にするには +25%の成長では間に合わない。既に75におちた経済を100に戻す必要があるから、「75x133%=100」だから7~9月期に33%の成長を要求されるのである。-25%という数字は説明上、仮に使ったが、現実にこの数字を予想するシンクタンクもある。

 次に、世界経済の状況をIMFとOECDの経済見通しから紹介する。

 国際通貨基金(IMF)が、4月に発表した世界経済見通し(World Economic Outlook)を更新した(6月24日)。

 内容を抜粋すると

「標準シナリオ<2020年Q2・4~6月期に世界の経済活動は底を打ち、その後おだやかに回復するケース>では、2020年の世界経済の成長は-4.9%と予想。(2020年4月版から、-1.9%の下方修正)。2021年は、世界経済の成長は5.5%と予想。

 COVID-19のパンデミックは、2020年前半の経済活動に予想以上のマイナス影響を及ぼしており、回復は従来予想より緩やかになる。

 回復ペースの鈍化は、ロックダウンの経済への打撃が予想以上に大きかったこと、企業が新しい生活様式への取り組みを強化し生産性が悪化することを反映。

 世界的に緩和してきた金融は現在の水準にとどまると想定。今の金融市場のセンチメントの回復は、経済見通しと隔たっており今後、金融環境がタイトになる可能性。

※注:この予想は標準シナリオに沿ったものであり2020年後半から活動が徐々に回復する前提がある。悪い別シナリオとして2021年初頭に世界的な第2波が起こった場合、標準シナリオより4.9ポイント悪化、良い別シナリオとして2020年前半にロックダウンからの急速な回復が起こると世界GDPは標準シナリオより2020年0.5ポイント改善し2021年3%改善する」

 というものであった。