「主体的に学ぶ」大切さ、
勉強に向かう姿勢を教えてくれる

内田樹著『先生はえらい』(ちくまプリマー新書)

先生はえらい内田樹著『先生はえらい』(ちくまプリマー新書)

 小・中学校と、高校・大学。この一番の違いはなんだと思いますか?


 それは、義務教育かどうかです。小中学生は社会から求められて「勉強をしなければならない」時期だと仮定すると、高校生は自分から選択して「自分から勉強をしよう」と思って勉強する時期だというふうに考えることができます。


 しかし、多くの生徒は高校生になっても、「自分で選択した」という実感を持てません。「なんとなく」「親や先生、友達が言うから」という理由で高校に通い、勉強するのも受け身になってしまうことが多いです。


 そして、受け身のままで勉強していると、大学という「自分で何を勉強するか決めなければならない場」や社会という「自分で選択して行動しなければならない場」に行ったときに、苦労してしまうことが多いと思います。
「勉強ってつまんねーなー」と思いながら授業をぼーっと眺めている大学生になってしまうのは、もったいないですよね。

 本当は、勉強というのは元々、自分から能動的にやるべきものです。

「授業を受ける」というのは「受ける」とは言っていますが、英語にすると「take a class」と言います。「take」というのは「取る」という意味の英単語ですから、つまり授業や勉強は能動的に「取りに行く」ものです。しかし義務教育が終わった高校生になっても、その感覚を得ることは難しいと思います。


 そこでこの『先生はえらい』です。この本のメッセージは、「無条件で先生に従え!」ということではありません。むしろその逆で、「どんな先生であってもいい。『先生はえらいんだ』と考えるようにすると、実は何からでも、どこからでも学ぶことができるんだ」ということを教えてくれるのです。

 勉強の主体は、先生ではなくて君たちなんだよということを、やんわりと、それでいて納得感のある形で教えてくれるのです。

勉強に向かう姿勢、つまり「学ぶ姿勢」を教わる機会というのは、実は多くありません。しかしこれは、小さいときに学んでおくべき本当に重要なことだと思います。