カフェイン中毒予防のためには
少しずつ減量していくべし

 とはいえ、適量のカフェインが眠気覚ましや集中力アップといった効果を発揮するのは事実。欧州食品安全機関が2015年に発表した「カフェインの安全性に関する科学的意見書」によると、体重60kgの成人が1日に摂取して健康を害さないカフェイン量は、342mgといわれている。玉露のカフェイン含有量は100mlあたり約160mg。同量のコーヒーには約60mg入っているというから、1日のうちに玉露とコーヒーを2杯ずつ飲めば、それだけで安全量オーバーとなるのだ。

 しかし大和氏は、「数値はあくまでも目安であり、体質によっては安全量以下でも危険な場合もあります」と警鐘を鳴らす。

「アルコールのように、カフェインも効きが強い人と弱い人がいます。個人差があるため、『体重が何kgの人なら、1日何mgまでカフェインを摂っても大丈夫』という数値は、すべての人に適用できるわけではありません。中には少量のカフェインで救急搬送されるくらい、カフェインに敏感に反応してしまう人もいるので、『安全量を守れば絶対安心』と過信することはリスキーです」

 体質のほか、年齢や、数時間以内に摂取したカフェインの体内残留量など、さまざまな要素によっても効き方は変化するという。安全量以下しか摂取していなくても、体調に異変を感じた場合は、摂取を控えるべきなのだ。

「カフェインはいわば山椒のようなもの。少量でも大きな力を発揮しますから、それこそ調味料のように少しだけ摂取するべきなのです。山椒を主食として食べれば、健康を害することは想像がつきますよね。カフェインも同様です。適量を守れば、カフェインを毒ではなく薬として摂取することができます」

 カフェイン中毒にならないためには、少量のカフェインとうまく付き合っていくことがベストだ。しかし、すでにカフェイン摂取が日常化している人は耐性がついてしまい、少量では効き目を感じにくくなっている。そして、こうした状態の人が急にカフェインを一切摂らなくなると、かえって危険なのだという。