スタンフォード大学・オンラインハイスクールは、オンラインにもかかわらず全米トップ10の常連。2020年は全米の大学進学校1位となった。そこでは世界最高峰の中1から高3の天才児、計900人(30ヵ国)が、リアルタイムのオンラインセミナーで学んでいる(設立15年目)。
そのトップがオンライン教育の世界的リーダー星友啓校長。現役の日本人校長というから驚きだ。
そんな星校長が、全米トップ校の白熱授業を再現。予測不可能な時代に、シリコンバレーの中心で、エリートたちが密かに学ぶ最高の生存戦略を初公開した初の著書、『スタンフォード式生き抜く力』がいよいよ9月16日に全国発売される。
星校長は言う。「私が伝えたいのは、競争の激しいシリコンバレーで実践されてきた世界最先端科学に基づく生き抜く力。スタンフォードの精鋭たちが結果を出すためにやっていること、本当の幸せのつかみ方、コミュニケーション力、天才児の教育法までエクササイズ付きで紹介したい。プータローから一念発起してスタンフォードにきて20年ほど、私が学術界の巨匠やビジネスリーダーから実感してきた生き抜く力(The Power to Survive)の源泉は、20年前に思い描いていた“ケンカ上等”でゴリゴリに勝ち上がっていくスタイルとは真逆のものでした。本書の内容はスタンフォード大学・オンラインハイスクールでも教えられてきました。将来的に世界のリーダーになる天才児たちが実際に受けている内容です。最新科学に基づくプレミアム・エクササイズもあります。最高の生存戦略=生き抜く力を一緒に手に入れましょう」
・スタンフォードやシリコンバレーの精鋭が「結果」を出すためにやっていることを知りたい
・仕事やプライベートの「人間関係」をよくするテクニックを学びたい
・世界最先端の科学で実証された「本当の幸せ」を手に入れたい
・できる人の「プレゼン」「話し方」「聞き方」をマスターしたい
・世界中の天才たちが集まるスタンフォードで結果を出し続ける「教育法」を知りたい
・今後生きていくうえで「不安」を解消する方法を身につけたい
そんなあなたのために、スタンフォードにいる著者を直撃した(出版記念オンライン講演会案内はこちら)。

スタンフォード5万人の前でビル・ゲイツ夫妻が語ったひと言Photo: Adobe Stock

スタンフォード5万人の前で
語った意外な言葉

スタンフォード5万人の前でビル・ゲイツ夫妻が語ったひと言星 友啓(Tomohiro Hoshi)
スタンフォード大学・オンラインハイスクール校長
経営者、教育者、論理学者
1977年生まれ。スタンフォード大学哲学博士。東京大学文学部思想文化学科哲学専修課程卒業。教育テクノロジーとオンライン教育の世界的リーダーとして活躍。コロナ禍でリモート化が急務の世界の教育界で、のべ50ヵ国・2万人以上の教育者を支援。スタンフォード大学のリーダーの一員として、同大学のオンライン化も牽引した。スタンフォード大学哲学部で博士号取得後、講師を経て同大学内にオンラインハイスクールを立ち上げるプロジェクトに参加。オンラインにもかかわらず、同校を近年全米トップ10の常連に、2020年には全米の大学進学校1位にまで押し上げる。世界30ヵ国、全米48州から900人の天才児たちを集め、世界屈指の大学から選りすぐりの学術・教育のエキスパートが100人体制でサポート。設立15年目。反転授業を取り入れ、世界トップのクオリティ教育を実現させたことで、アメリカのみならず世界の教育界で大きな注目を集める。本書が初の著書。
【著者公式サイトはこちら】(最新情報やブログを配信中)

いつもはフットボールのフィールドが、黒いガウンを身にまとい、お祝いの仮装をした生徒たちで埋め尽くされていました。

5万人収容のスタンフォード大学のスタジアムの観客席も、生徒たちの家族や友人でごったがえしています。

卒業のお祝いムードの熱気は、フットボールの試合と同様か、それ以上です。

学長のジョン・ヘネシーの紹介の後、盛大な拍手の中、式辞のステージについたのは、マイクロソフトの共同創業者のビル・ゲイツと妻メリンダ・ゲイツ。

スタンフォードの卒業式では毎年ビッグネームが招待されます。

2014年の卒業式のゲストが、世界長者番付のトップをひた走ってきた大物実業家夫妻とあって、例年にも増して盛り上がっています。

エンパシーなしのイノベーションでは、意味がない。エンパシーは、イノベーションと同じくらい重要だ。

エンパシーこそ、様々な障害を打ち破り、未来への希望を開拓してくれる力である。

2人のメッセージは、その日のうちにニュースメディアのヘッドラインを飾りました。

グーグル、アップル、フェイスブックなど、世界屈指の企業や名だたる起業家が生まれ、数々のスタートアップ企業が躍進するアメリカカリフォルニア州のシリコンバレー。世界の起業家たちが弱肉強食の戦いを日夜繰り広げているイメージがあるでしょう。

そのベイエリアのど真ん中にあるスタンフォード大学で、世界一の実業家が、世界屈指のスタンフォードの学生たちに伝えた最重要メッセージは、「エンパシー」つまり、相手の心に「共感する力」だったのです。

このゲイツ夫婦のメッセージを意外に思った日本人の友人が多くいました。

他の人々を押しのけて、自分勝手に生きるくらいでないとビジネスでの大成功はありえないはず。他の人たちに共感しているようでは弱肉強食の世界を生き抜いていけないのではないか?

また、まわりの空気をうかがっていたら、新しいアイデアやイノベーションも生まれないのではないか?

そう思ってしまいがちだが、大成功者であるゲイツ夫妻は「エンパシー」が大切だという。なんだかとっても意外だ。意外だけれども、それだけに何か学び、気づかされるところがある。

私の友人の中には、そうした「意外感」を通り越して、胡散臭く思ってしまった人たちもいたようでした。

どうせ偉い人が、めでたい席でそれらしいことをいっているのだろう。単なるきれいごとなんじゃないのか。

だいぶ前に、私が大学院生だった頃、前オバマ大統領のとあるスピーチを聞いた時もそんな胡散臭い感覚を覚えたような気がしました。

次回は、そのオバマ前大統領のスピーチについて紹介しましょう。