テレビ東京で、一般人に取材したドキュメンタリー系のバラエティー番組やタレントの素の反応を引き出すドッキリ企画が多いのも、リアリティーショーがはやるのも、それが理由です。

 さらにリアリティーショーの場合、SNSの“突っ込み文化”との相性が非常に良い。だから炎上しやすいんです。

――SNSの“突っ込み文化”というと?

 インターネット上で盛り上がっているもののほとんどは、“突っ込み文化”ですよ。「あれはパクリじゃないか」とか「あの言い方はおかしい」とか、とにかくSNSだと皆で突っ込みを入れたくなってしまう空気がある。

 だから、リアリティーショーが今の事態に行き着いたのは、リアリティーショーだけの問題じゃないと思います。インターネットもテレビも全部ひっくるめた社会のありさまが、そこに出たというだけ。

 リアリティーショーがなくなっても、結局また別のところで誰かをたたくという同様のことが起こってしまうでしょう。

――コロナ禍の前からあったSNSの文化が、コロナ禍によって加速したということでしょうか。

 皆、家にいて、暇で、考える時間がたくさんあったんでしょうね。忙しかったら炎上に加担する暇なんかないはずです。

 あとは、ジェンダーの扱いなど、古くさい価値観に対する駄目出しも、コロナ禍で加速した気がします。

――このようなSNSでたたかれやすい時代に、番組を作る上で気を付けていることはありますか。

 無自覚な人を笑いものにしないこと、ですね。「最終的に面白くなればいいから」と悪者をつくるのは、いつか地獄を見る気がして……。それはそれですごく面白くて、インターネットとの相性も抜群なんですけれど。