何歳までこの会社で働くのか? 退職金はどうもらうのか? 定年後も会社員として働くか、独立して働くか? 年金を何歳から受け取るか? 住まいはどうするのか? 定年が見えてくるに従い、自分で決断しないといけないことが増えてきます。
会社も役所も通り一遍のことは教えてくれても、”あなた自身”がどう決断すれば一番トクになるのかまでは、教えてくれません。税や社会保険制度の仕組みは、知らない人が損をするようにできています。
定年前後に気を付けるべき「落とし穴」や、知っているとトクする裏ワザを紹介したシニアマネーコンサルタント・税理士の板倉京先生の話題の著書「知らないと大損する!定年前後のお金の正解」から、一部を抜粋して紹介します。本書の裏ワザを実行するのとしないのとでは、総額1000万円以上も「手取り」が変わってくることも!

60歳以降は「給与が高い=手取りも高い」ではないことに注意!Photo: Adobe Stock

 現役サラリーマン時代は、基本的には「給与が高い=手取りも高い」というのが常識だったと思います。しかし、60歳以降の働き方においては、「給与が高い=手取りも高い」にならないことが多々あります。

 というのも、給与が低い時にだけもらえる給付金があったり、逆に給与が高いと本来もらえるはずの年金が減らされてしまったりと、様々な制度の死角や落とし穴があるからです。これを知らずに「働き損」になっている人はたくさんいると思います。

 「給与よりも働き甲斐だ!!」という方もいると思います。このように、力いっぱい働く場合でも、手取りを増やすチャンスはあります。

 いずれにしろ、「もらえるものは、最大限もらう」方法を知っておいて損はないと思います。

雇用保険には失業手当以外にも”使える給付金”がたくさんある

 退職後は、今まで払ってきた雇用保険のモトを取る時期でもあります。

 雇用保険料を払ってきた人が受け取れるのは、いわゆる失業手当だけではありません。

 退職後すぐに働き始めた人でももらえる給付金や、給与が下がった時にもらえる給付金など、もらえる可能性のあるものは他にもあります。こういった給付金は、自分で申請しないともらえないものがほとんどです。

 つまり、給付金の存在を知らなければ、申請もできないわけですから、もらい損ねてしまうということ。これは本当にもったいないことですよね。

 また、申請したとしても、その時期やちょっとした条件でも、もらえる金額がかわってきます。

「知らないと大損する! 定年前後のお金の正解」では、60歳以降も「働き損」にならないようにするポイントをお教えしています。一生懸命働いてきたからこそ、もらえるものはガッチリもらえるようにしましょう。