文系のなかには、理系コンプレックスを抱えている人は少なくありません。しかし、「読書においては文系がまさっている」と、この本に出合うまではそう思っていました。しかし……。新刊『理系読書 読書効率を最大化する超合理的サイクル』は、理系が実践している合理的な方法を読書に応用した技術です。著者は、東大生500人以上、医大生を2000人以上輩出した元駿台予備学校ナンバーワン化学講師で、バリバリの理系。本をまるで理科の実験のように扱い、最短最速でスキルハントする。インプットとアウトプットが速すぎて、これにはもうお手上げです。「速く読むこと」や「大量に覚えること」を目的とする読書術とは、一線を画した内容。最短最速で著者の経験知やノウハウを自分の頭にインストールし、自分の問題解決に役立てる至極の読書術です。

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「読んだら即実験」を徹底する

 科学実験の前には、実験プランを立てるのが鉄則です。読書したことを「やってみる」前にも必ず、実験プランを立てれば、無意味な失敗を減らすことができます。

 ただ、実験プランといっても難しく考える必要はありません。「目標」と「期日」を設定するだけです。

 それをスマホのメモアプリに書き留めておきます。

 時間にしてたったの1分です。

 たとえば、「今週いっぱいは部下のモチベーション管理方法を実践してみよう! まずは、長所を見つけて褒めるテクニックを実践・向上させよう!」のように、期日付きの簡単な目標を立てます。

 私は、これをスマホのトップ画面にメモします。以前は、手帳の週間予定表のページにメモしていました。いずれの場所も、イヤでも目に付き、実践しようとする意識を継続できるからです。

 実験を成功させるコツは、本を読んでから即日~1週間以内に実験を開始することです。

 なぜなら、読書から実験までの期間が空いてしまうと、本を読んだ直後の強い情熱が徐々に薄れていくからです。

 やがて実験すること自体を忘れていきます。場合によっては、実験に着手することなく別の本を読み始めてしまい、新たにやりたいことが出てきます。そうなれば、前の本を読んだ時間が無意味になってしまいます。「読んだら即実験」を厳守しましょう。

 実験に移るときに気をつけたいことがもう一点あります。それは、読書の超合理化サイクルのうち、「やってみる」の次の段階である「確かめる(評価)」を意識することです。

 ビジネスの成否は、周りの人からの評価で決まることが大半です。したがって、自分の評価を高めることが大事。自分の望む評価につながらない実験なら、やるのを思いとどまってもいいくらいです。

「これをやって、自分の欲しい評価は得られるのかな?」「そもそも自分の望む評価ってなんだろう」という意識は常に持つようにしましょう。