子どもとの外食「親が気をつけるべき」3つのことPhoto: Adobe Stock

『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』(加藤紀子著)が話題だ。
「コミュニケーションの取り方」から「家での勉強のしかた」「遊び」「習い事」「ほめ方・叱り方」「読書」「英語」「スマホ対策」「ゲーム対策」「食事」「睡眠」まで、子育てのあらゆるテーマをカバー。100の「してあげたいこと」を実践するにあたっては、さらに詳細な「421の具体策」も提示し、理屈だけでなく、実際に何をどうしてあげればいいのかということまで丁寧に落とし込んでいる。
同書高濱正伸氏(花まる学習会代表)が「画期的な1冊が誕生した。長年の取材で得た情報を、親としての『これは使えるな』という実感でふるいにかけ、学術研究の裏付けやデータなども確認した上でまとめ上げた力作である」と評するなど各所で好評を博し、現在17万部のベストセラーとなっている。本稿では、特別に本書から一部を抜粋して紹介する取材協力:有限会社スタジオ食代表/管理栄養士、牧野直子氏)

たまの「外食」は団らんのいい機会

 子どもたちが大好きな外食。親にとっても準備と片づけのいらない貴重な気分転換です。

 コロナ禍のいま、外食もなかなか気軽にはできませんが、感染対策に気を配りながら、ぜひ機会をつくってあげたいものです。

 平日だと親の帰りが遅くなったり、習い事があってきょうだいでも食事の時間がばらばらだったりしますが、週末の外食なら家族そろって、テレビをつけることもなく、みんなでゆっくり楽しく食べられます。

 親子で「外食」を上手に生かすにはどうすればよいでしょうか?

その1:「珍しい料理」を体験する

「子連れでも気楽なところ」と考えると、ついファミレスに足が向きがちです。でもせっかくなら、家では食べないようなものを体験してみると、子どもの味覚を広げる貴重な機会になります

 グローバル化がますます進み、将来わが子が日本以外のどこかで働くことになるかもしれません。さまざまな食文化を受け入れられるようにしておくことも、親としてできることのひとつです。

 同じカレーでも、家で食べるカレーライスではなくナンを使って食べる「インドカレー」、タイの定番の屋台料理である手間のかからない朝食のパターンを決めておく「ガパオごはん」、うどんに似ているベトナムの国民料理「フォー」など、辛くなくしてもらえば子どもでも食べやすいエスニック料理はたくさんあります。

その2:「週に1回くらい」ならファストフードもOK

 おまけのおもちゃに釣られて子どもが行きたがるのはファストフードのお店です。最近のファストフードチェーンは品質や安全性が非常に厳しく管理されており、過剰に神経質になる必要はありません。

 ただ、高脂質、高カロリーのメニューが多いので、ファストフードを食べた日は、脂っこいものを控えて野菜をたっぷりとらせるなど、1日3食のトータルの栄養バランスを考えることは大切です。

 また、それは、ラーメンや牛丼などを好んで食べる大人にも当てはまること。ファストフードを食べるときは、頻繁に食べるのは健康に悪いということを意識付けするようにします。

その3:食事中は「スマホ」をかばんにしまう

 家族みんなで出かける外食は親子のコミュニケーションの貴重な時間です。せっかくの機会に、それぞれがスマホを見たり、ゲームをしていてはもったいないです。

 食事中の会話が多ければ、子どものコミュニケーション能力が高くなるともいわれています。また、家族間でのリラックスした会話を通じて、自己肯定感も育まれていきます。会話をはさみながら食事をすると、ゆっくり食べることができ、肥満の防止にもつながります。食事を通じた家族団らんにはたくさんの効用があるのです。

(本原稿は、『子育てベスト100──「最先端の新常識×子どもに一番大事なこと」が1冊で全部丸わかり』から抜粋・編集したものです)