直営主体は販管費がかさむ
サイゼリヤも11年ぶりに最終赤字転落

 対照的に、直営主体の外食企業では営業赤字が続出している。

 その代表格がサイゼリヤで、国内1089店舗は、全て直営店。“直営主義”を貫くが、20年8月期決算は、09年8月期以来11年ぶりに最終赤字に転落した。売上高は前期比19%減の1268億円で、38億円の営業赤字となった。

 ここで注目すべきなのも、やはり販管費。売上高は19%減だったのに対して、販管費は8%の削減にとどまった。そのため売上高に占める販管費比率は、前期が58%だったが、20年8月期には、66%まで上昇してしまった。

 なにしろ、外食企業にとって、販管費の削減が容易ではない。賃料や水道光熱費、人件費など固定費の削減には限りがあり、売り上げが減少すると、人件費や賃料がのしかかる。その結果、“販管費負け”をして、コロナ禍では軒並み営業赤字に転落してしまうのだ。

 20年3~8月の同一期間でコメダHDとサイゼリヤの2社を比較すれば差は歴然としている。コメダHDの売上高販管費比率は、16%であるのに対して、サイゼリヤは77%。同業であっても、FC主体か直営主体かで、ここまで販管費比率は変わってしまう。

 他にも、中華料理「中華食堂日高屋」のハイデイ日高や牛丼店「松屋」の松屋フーズHDも直営主体のビジネスモデル。日常使いされる業態であっても営業赤字に転落してしまった。

 日頃何げなく、立ち寄る外食チェーンであっても、FCか直営主体かによって“懐事情”は大きく変わっているのだ。