日本社会は逆に今、チャンスをつかみやすい
――日本社会は同調圧力が強くて、人のことを監視し合ったり、人と違うことをして目立つと叩かれたり、面倒なことが多いです。そのため、自分のことより人の目を気にしてしまう人もいると思うのですが……。
川原:本当に、みんなよく我慢しているなぁと思います。でも見方を変えれば、自分らしく生きている人が少ないぶん、日本はチャンスをつかみやすいはずなんです。なにかやりたいと思ったとき、アメリカ人は手を挙げるだけじゃなく、脚まで挙げる勢いで目立とうとする人がほとんどですから。
僕もどちらかというとそちらに近くて、やりたいと思ったことはすぐ行動に移すタイプなんです。楽しいアイデアを思いついたら、どんどん関係者にメールしてしまうし、この人とこの人がコラボしたら面白いことが生まれそう!と思ったら、すぐに仲介してつなぎます。
好きなことややりたいことだけやっていると、そういうことしか思いつかなくなっていきます。だから、僕と一緒に過ごした人たちは、自分を卑下したり、何もできずに悩んでばかりいるのがアホらしくなるみたいです。
「こんなことをしたら批判されるんじゃないか?」とか、「こんなこと言ったら嫌われるんじゃないか?」とか、そんなことを気にしてしまう人がもし周りにいたら、それはあなたととって必要ない人。「はい、さようなら。ありがとうございました」と今までの付き合いには感謝して、さっさと手放しましょう。
打算的な出会いを求めてもうまくいかない
――以前、川原さんが、「打算をやめて、自分の心がときめくことを選ぶようになってから、良い縁に恵まれ、すべてがうまく運ぶようになりました」とつぶやいて、「#あざとい自分に負けるな」とハッシュタグをつけていたツイートに共感しました。打算で人づき合いをしている人に伝えたいことがあればぜひお聞きしたいです。
川原:僕はすいぶん前に、イベントやセミナーで出会った人の中で、一番お金を稼いでいそうだと思った人と頑張って名刺交換したことがあったんです。でもやっぱり、ときめかない相手には結局、連絡しませんし、たとえ連絡したところで相手にメリットもないので、無理して挨拶する必要はなかったと思いました。
少し無理をしてでも、お金のためにと考えてビジネスを拡大していくことがときめく人もいるので、そういうやり方のほうが合うタイプの人はそれでいいと思います。でも、自分がうまくいかないときに他人の金を目当てにすり寄ることだけはやめたほうがいい。それが僕が言うところの「あざとさ」で、打算的に考えてやったことは大抵うまくいきません。
結局、僕は最初から自然な流れで出会って話が盛り上がった人たちと、面白いことや人の役に立つことを考えて、一緒に頑張っていくほうが楽しいことに気がつきました。麻理恵さんとの関係がそうであるように、同じ方向を目指している人と一緒に上を目指していくほうが、性格的に合っている。
もちろん人によって向き不向きはあるので、自分がやりたいことのために、ちょっと無理してでも支援してもらうほうが手っ取り早いと考える人はそれでもいいでしょう。結局はやはり、どちらが「自分らしい」と思えるかを基準にして選べば後悔はしないと思います。
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