デキるビジネスマンの返答話法とは
そこで問題なのは、リモートでは相手が違和感を覚えているかどうか反応が分かりづらいことだ。そうした中で試してみてほしいのは、経過手法で一段落話したら、「この後、経過をたどりながら10分ほどでお話を進めたいと思いますが、よろしいでしょうか」と確認することだ。この質問に対する相手の返答結果を踏まえて、必要であれば逆算手法へ切り替えればよい。
説明の時間が限られているときには、まずは逆算手法で試して、同じように相手の反応に応じて経過手法に切り替えることも可能だ。
また、4つの構成手法のいずれかで説明した後は、「重要な点は○○です」「緊急な点は○○です」「貢献できる点は○○です」というようにまとめる。重要度、緊急度、貢献度のいずれかによって要点を整理する手法だ。
実はこの4つの構成手法、自分が相手に説明する場面だけでなく、相手の説明に対して返答する際にも使える。相手の説明の節目節目で、「経過をたどると○○ということですね」「到達地点に至るために○○が必要だということですね」「大局的に捉えると○○がいえるということですね」「分解すると○○という要素が大事だとおっしゃっていますね」というように、相手の構成を見極めて、それに合わせた返答をすると、相手を巻き込みやすくなる。
顧客にかわいがられるセールスパーソン、上司にデキるやつだと思われている部下が繰り出している話法なのだ。4つの構成手法で、非対面でのコミュニケーション低下に歯止めがかかることを願ってやまない。