子どもが普段やっていることを
言葉にして伝えるだけでいい

――「子どものほめ方がわからない」という親御さんも多いそうですね。「いい子だね」「えらいね」は、「ごほうび言葉」といわれて悪影響もあると聞きますが。

てぃ先生「いい子」とか「えらい子」というのは、その子が何かやったことに対する評価の言葉なんです。つまり、何もしていないときは、自分は「悪い子」とか「えらくない子」だと思わせてしまう言葉でもあります。

「ほめ方がわからない」という親御さんは、子どもが何かがんばったときにだけほめるものだと思い込んでいることが多いかもしれません。そしてそういう人は、「ごほうび言葉」を言いがちだったりします。

でも、そんなに難しく考えず、子どもが普段当たり前にやっていることを、「ご飯をいっぱい食べられたね」「ブロックで遊んでるね」「お片づけ上手になった?」って言うだけでいいんですよ。そう言うとみなさん、「え?」ってびっくりされますけど、本当にそれだけで子どもはうれしくなって安心します。

なぜなら、子どもは、大好きなママやパパに自分のことを見てほしいだけだから。自分で着替えができるようになったら、「お着替えできたね!」ってママに言われるとうれしいし、靴を上手に履けたら、「自分で靴を履けたんだね!」ってパパに言われるとうれしいんです。

たまに、「うちの子はほめるところがなくて」って言う親御さんがいますけど、赤ちゃんのころに比べれば、子どもが自分でできることってどんどん増えていますよね。それを当たり前だと思って、ほめることなく見過ごしてしまうのは、すごくもったいないです。

「ほめ方」「叱り方」に迷わない理想の親子関係とは?

僕が以前学童クラブで働いていたときのことですが、重いランドセルを背負っている子どもたちに、「こんなに重たいランドセルを背負ってるんだ!」って言っただけで、みんな笑顔になって誇らしそうにしていましたよ。