誰かを「責め」ても何も生まれない
そこで大切なのが、「明るく根にもつ」ことです。
失礼な態度をとった相手に対して腹が立つのは当たり前。その感情を否定する必要はありません。根にもっていいと思うんです。ただし、明るく根にもつことが大事。ウジウジと怒り続けるのではなく、「怒り」や「悔しさ」をバネにして、もっと成長してやろうと思えばいいのです。
要するに、「誰かを責めない」ということです。
というか、心のなかで失礼な態度をとった相手を責めてたって何の意味もないですよね? 現実世界には1ミリの変化も生まれないんだから……。
はっきり言ってしまえば、誰かを見下すような態度を取る人ってたいしたことないんです。そんな人のことで、ウジウジといつまでも怒っているのは、心のエネルギーの無駄遣い。無駄なことはさっさとやめたほうがいい。
それよりも、相手に対する「怒り」をバネに、自分に発破をかけたほうがよほど前向きでよいと思います。だから僕は、失礼な態度を取られたときには、よくこんなことを思ったものです。
「あんな思い上がった高慢なヤツに、“保険屋”みたいな仕事は絶対にでけへん。あいつには、地べたを這い回るような仕事なんかできるはずがない。だけど、絶対にあいつにできない仕事で、俺は圧倒的な結果を残してみせる。そして、『金沢さん、売ってください』と言わせるくらいの営業マンになってやる」
まぁ、心のなかで相手の頬を引っ叩いているようなもので、ちょっと乱暴に思われるかもしれませんが、こっちはリアルに見下されてるんだから、このくらいは許されるでしょう。とにかく、相手に対する「怒り」をバネにして、自分を鼓舞する方向に意識を向けるのです。