(1)高額療養費の世帯合算を申請すると?⇒還付金は6万9330円 

70歳未満の人の世帯合算は、それぞれの医療費の自己負担額が2万1000円を超えていることが条件。A男さんとB子さんが自己負担した医療費は、それの条件をクリアしており、世帯の高額療養費の限度額は次のようになる。

【8万100円+(医療費157万円-26万7000円)×1%=世帯の限度額9万3130円】

 現在、夫婦で16万2430円を自己負担しているが、世帯合算の申請をすると、限度額9万3130円との差額6万9330円が還付される。

(2)医療費控除で戻る金額は?⇒還付金は6243円

 確定申告の課税対象になる「所得」は、公平な税負担になるように、収入からさまざまな「控除」を差し引いて計算することになっている。医療費控除は、その所得控除のひとつで、かかった医療費を一定のルールで収入から差し引くことで課税所得を引き下げ、その結果として税金が軽減される仕組み。かかった医療費そのものが返ってくるわけではない。

 医療費控除の対象になる医療費は、1年間に家族みんなが支払った医療費から一律10万円(または総所得金額等の5%)を差し引いたもの。健康保険や民間の生命保険などから補てんされたお金があった場合は、それも差し引いて計算する。A男さんの所得税率は5%なので、還付金の目安は次のようになる。

【(夫婦の自己負担額の総額16万2430円-10万円)×A男さんの所得税率10%=還付金の目安6243円】

 比べてみると、医療費控除よりも世帯合算するほうが、取り戻せるお金は大きくなる。このケースでは世帯合算の申請をすると、自己負担分が10万円以下となるため、医療費控除の申請はできなくなるが、それでも世帯合算をしたほうがお得だ。