なぜならば、これだけ米価が下がっても、JAたじまが独自に販売する「コウノトリ育むお米」(コウノトリが生きられるように農薬を減らして生産したコメ)は前年並みの価格で売れているからだ。

 特に無農薬栽培のコウノトリ育むお米は、前年までの魚沼産コシヒカリ並み(一般的な米価の1.5倍)の価格をキープしている。JAたじま米穀課は「コロナ禍で健康志向が高まったため、玄米食向けを中心に販売はむしろ好調だ」と言う。

 JAたじまは2019年産米を28億5100万円売り上げたが、そのうち4割はJA全農を頼らず独自に直接販売。さらにその6割超は米価安の影響を受けないコウノトリ育むお米が占めている。

 こうした価格の安定は、販路開拓の努力のたまものだ。コメのインターネット販売は20年で売上高8000万円、21年は1億円を見込む。

 JAたじまは21年2月、「未来につながる持続可能な農業推進コンクール」で農林水産大臣賞を受賞した。野生のコウノトリの絶滅後、05年に人工飼育のコウノトリを屋外に放ってから15年余りで、生息数を200羽まで回復させたことなどが評価された。

 環境保護の意識が高まる中、コウノトリ育むお米のブランドはますます強くなりそうだ。

 こうしたコメの販売力もあって、JAたじまの支持度偏差値は他の農協を圧倒している。

 ランキング2位と3位はいずれも石川県の農協で、JA石川かほく、JA能美だった。この二つの農協はコメの高い集荷率を武器に有利販売を行うのが特徴で、昨年に続き上位をキープした。

 なお、農家1763人が選んだ「JA支持率ランキング完全版」は、特集『JA陥落 農業沸騰』の#7『農家が選ぶJA支持率ランキング【ベスト107・完全版】、最下位は青森県の農協』で公開している。

農家1763人が選んだ「JA支持率ランキング完全版」はこちら

Key Visual by Tatsuya Hanamoto, Kanako Onda, Graphic:Daddy’s Home, Data by Takayoshi Koumi