「生活保護は、遠慮せずにどんどん使ってください」と言いたくても言えない厚労省が、2020年、利用しやすくする方向で数多くの通知を発し、年末に「ためらわずに」利用するようにと呼びかけたのは、革命的な出来事であった。

 ところが、生活保護の利用を抑制する大きな要因となっている扶養照会については、現在のところ、厚労省は見直すつもりがないらしい。2月26日、扶養照会についての見直しを行う通知が発行されたものの、「見直した」といえるのかどうかも微妙なマイナーチェンジに留まっている。

「公助」と「自助」は
どのような関係にあるのか

 生活保護のような「公助」による公的扶助と、親族による扶養のような「自助」は、どのような関係にあるのだろうか。ざっくり類型化すると、以下の4通りとなる。

(1)生活に困窮した人は、親族が扶養しなくてはならない。扶養を怠り「自助」を行わない親族に対しては、刑罰を課す。

(2)生活に困窮した人は、親族が可能な限り扶養しなくてはならない。親族の経済力が薄いなどの事情があり、「自助」ではどうにもならない場合、「公助」で公的扶助を適用する。

(3)生活に困窮した人は、「公助」である公的扶助に優先して、なるべく親族による扶養などの「自助」が行われることを期待する。しかし法で義務とするようなことはせず、生活に困窮していれば「公助」で救済する。事実として仕送りが行われたら、公共がありがたくいただく。

(4)生活に困窮した人は、「公助」によって救済する。親族による扶養などの「自助」は求めない。