「相関関係」と「因果関係」を
混同するな

 その点で強く感じるのは、多くの会社は相関関係と因果関係を混同していることだ。

「AとB」は関係しているというのが相関関係であり、「AだからB」というのが因果関係だ。

 AIやデータサイエンティストは相関関係を導き出す。

 データ分析の世界では有名なので、知っている人も多いかもしれないが、「スーパーマーケットで紙オムツを買った人は一緒に缶ビールを買う傾向がある」というバスケット分析(同時に何を買うかの分析)のデータがある。

 これは紙オムツの購買と缶ビールの購買に相関関係があるというデータであって、現場で活かすには実験が必要だ。

 A案:オムツ売り場にビールを置く
 B案:ビール売り場にオムツを置く

 相関関係はエクセルでも簡単に見つけられる。相関関係から因果関係を導き出すには、実験が必要だ。

 因果関係を証明するためには、実務を知らなければならない。

 つまり、現場の社員がデータを活用しなければならない。

 このA案とB案、果たしてどちらが有効なのだろうか。

 いろいろな意見があるだろうが、おそらくまともな担当者なら、「そんな実験やめてくれ」と言うだろう。

 お客様の立場で考えたら、オムツ売り場のビール、ビール売り場のオムツ、いずれもふさわしくない。

 データ解析のプロは会社の実務にあまり興味がない。

 逆に業務担当者にとっては死活問題だ。