熱中症予防にいいもの
その5「うなぎ」

 そして、最後におすすめするのは、たまのぜいたくの「うなぎ」です。「食欲が落ちる→バテやすくなる→睡眠の質が落ちる→さらに食欲が落ちる」という悪循環で熱中症リスクを上げないためにも、たまにはサプリ感覚で食事に投資しましょう。予約が必要な場合もあり、スペシャル感満載です。

 うなぎは、ビタミンB群をはじめ、鉄や亜鉛など普段の食生活で取りにくい栄養素も多く含まれています。ちなみに、土用の丑の日、というのはあまりにも有名ですが、実は、「土用しじみ」や「土用卵」といういわれもあるのです。どれも、栄養豊富なものを食べて暑い夏を乗り切るために昔から食べられていたもの。しじみだったら、おみそ汁コーナーにあるでしょうし、卵はどこでも手に入りやすいですよね。うなぎは苦手、という方はこちらをお試しください。

暑い夏こそちゃんと食べよう

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 これから、家族の夏休みと在宅勤務が重なると、オンラインミーティングを車中やエアコンがない部屋やクローゼットなどですることもあるかもしれません。高温多湿の状況下においては、熱中症も起きやすいもの。

 暑い夏こそ「たくさん汗をかいてラッキー」「食欲が落ちてラッキー」などと思わずに、熱中症にならないよう、胃腸に負担をかけないようにしながらちゃんと食べてスタミナをつけていきましょう。

 また、食欲が落ちる理由は、暑さのせいだけとは限りません。ストレスがたまっていないか、疲れがたまっていないか、自分の体の声にもよく耳を傾けてあげてくださいね。そんなときは、休日のランチにとびきりおいしいものや、大好きなものをいただくのも一考です。おいしいものは、心を元気にしてくれます。それだけで改善されるようなことがなくても、自分にプラスになることを積み重ねていくことも大切です。

(栄養士・食事カウンセラー 笠井奈津子)