現在、テレビやYouTubeで圧倒的な人気を集める、ひろゆき氏。
29万部の大ヒットを記録しているベストセラー『1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、人生のターニングポイントでどのような判断をして、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「あとは任せた」と言い切れるか
――40歳を過ぎて、ひろゆきさんのまわりで出世していく人は身近に増えていますか?
ひろゆき氏:ずっと働いている限り、それなりに出世していくのが日本の会社の特徴ですよね。まだまだ年功序列ですから。
僕自身はサラリーマンの経験はないですけど、さまざまな企業の人と仕事をしてきて、直接、対応する人はある程度の役職になっている人が多いです。
――何か特徴ってありますか?
ひろゆき氏:みなさん、「うまく説明する人」ですよね。部下を引き連れていたとしても、説明は上の人がすることがほとんどで、下の人たちは参加しているだけというパターンが多いです。
おそらく、自分で手を動かすことはせずに全体を把握して、「あとは任せた」ということを伝えているんでしょう。僕自身もその立場ですから、気持ちはわかります(笑)。
なので、共通点といえば、全体的に俯瞰でとらえてながら、説明を把握したり、自分で説明する能力があることですよね。
「この一言」を言えばいい
――それって、どのように身につけていけばいいんでしょうかね?
ひろゆき氏:鋭い質問や前提をひっくり返す提案をしろというわけではないんですよ。ただ、「要するに、○○ということですね?」ということが言えればいいんです。
この「要するに」が口グセになっている人が多いですよ。相手の話を聞きながら、ちゃんと確認していることを全体に知らせながら自分がポジションを取れる魔法の言葉ですね。
――なるほど。「要するに」を言うようにすればいいのかもしれませんね。
ひろゆき氏:はい。もちろん、ちゃんとポイントをつかめていないといけませんけどね。ただ、そんなに難しいことではないですよ。すぐに慣れると思います。
だから、もし下っ端の立場にいるとしても、ちょっと勇気を持って、「要するに○○ということですか?」と言ってみたらいいと思います。運が良ければ、「お、こいつわかってるな!」と評価されると思います。
本当に優秀な人は、そんなこと言わずに「わかりました」とか相槌を打てばいいんですが、周りには伝わりませんよね。アピールすることが大事です。
仕事に慣れてきて経験を積んでこれたら、その「要するに」の中身も充実していきますよ。例え話とか、他の業務との関連する話なんかもできるようになってきますから。その突破口として、相手の話をよく聞いて、「要するに」を言うようにしてみてください。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、29万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。