コロナ禍で自分の人生を見直した人たちに支持された!

――そもそも、なぜこの本を翻訳しようと思ったのか。そのきっかけを教えてください。

岩本 きっかけは「FIRE」を取り上げているBBCの番組やニューヨークタイムズの記事をみたことです。2018年頃のことです。私自身も会社員を辞めてフリーランスになり、収入を補うために株式投資を真剣にやり始めた時期でした。

 投資収益で収入を補いながら、自分のやりたい生き方をする。そんな「FIRE」の根本思想には強烈に共感しました。ちょうど米国株投資が日本でも流行り始めていた時期だったので「日本でもFIREムーブメントが広がるんじゃないか」という直感はありましたね。

――それですぐに出版が決まったんですか?

岩本 いや、さすがにまだ「FIRE」が広く知れ渡っていない時期だったので、出版社からゴーサインが出るには少し時間がかかり、本の刊行は2020年の3月になってしまいました。

 でも、結果的にはコロナと時期が重なることになって、タイミング的にはよかったのかもしれません。おそらく、コロナによって自分のキャリアや人生を見直した人は多かったでしょうからね。

――「FIRE」という生き方を知ったり、目指すことは「自分のキャリアを見直すこと」にも繋がってくるということですか?

岩本 それは間違いなくあると思います。『FIRE 最強の早期リタイア術』は、決して「お金持ちになろう」とか「株で大儲けしよう」という本ではありません。また、起業や副業で大金を稼ごうなんて話でもありません。「早期リタイア」を目指してはいますが、「働くことは悪いことだ」というメッセージもありません。

 でも、「仕事だけの人生に満足していていいんだろうか」「もっと、自分のやりたいことに時間を使えないだろうか」「もっと、自分の好きな人と過ごせる時間を作れないだろうか」など、自分の人生の使い方を見直したいと思っている人は多いと思うんです。コロナがその一つのきっかけになった人もいるんじゃないでしょうか。

 そんな人たちにもぜひ「FIRE」という生き方を知ってもらいたいですね。一部の富裕層だけでなく、ごく普通の人でも「経済的自立」と「早期リタイア」を実現する方法はある。そんな生き方に興味がある人は、ぜひ「FIRE」を目指してみて欲しいと思います。

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第4回 「お金を稼ぐためだけの人生」でいいのか?今、多くの人が“早期リタイア”を本気で考えている

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