現在、若者を中心に圧倒的な人気を集め、フォロワー数が急上昇中の、ひろゆき氏。34万部を突破した『1%の努力』では、その考え方について深く掘り下げ、いかに彼が今のポジションを築き上げてきたのかを明らかに語った。
この記事では、ひろゆき氏に気になる質問をぶつけてみた。(構成:種岡 健)
「パソコンに触れる機会」が必要
いま、僕は児童養護施設にパソコン(ゲーミングPC)を配布する活動を進めています。
日本に児童養護施設は、600ヵ所くらいあります。様々な家庭の事情によって、教育を受けられなくなっている子どもたちのために、児童養護施設はあります。しかし、施設にはパソコンがないところがほとんどで、ITスキルの教育が圧倒的に足りていません。
これからの時代は、すべての人がパソコンを使いこなせる必要があります。それなのに、まったくパソコンに触れないまま社会に出てしまう子どもが出てきてしまいます。その中には、すごい才能を発揮する子もいるかもしれません。
ITスキルを身につけた若者を増やすことも目的としてあります。いま、スマホの普及によって、パソコンのスキルが身につかないまま社会に出ていく若者が急増しています。
成人するまでに一度でも「パソコンがさわれる」「パソコンでおもしろいことができる」というような経験をしておくことが必要だと思います。
成功体験を作ろう
最初にパソコンに触れるきっかけは、「ゲーム」がよいと思っています。遊びによって夢中になってくれたほうが、モチベーションも上がりますからね。
パソコンへの苦手意識がなくなると、「じゃあ他のゲームをインストールしてみよう」「自分でプログラムをイジってみよう」と、主体的に学んでいく可能性も大いにあります。
かくいう、僕自身も、そのような子どもでした。親にテレビゲームをねだったら、買ってくれたのはパソコンでした。その当時は少し残念な気持ちがありましたが、そのときの経験は、後から振り返ってみると非常に有益でした。もし、あのときにテレビゲームを買ってもらっていたら、今のようにプログラムやITスキルに興味を持たなかったかもしれませんからね。
ということで、「パソコンが得意かも!」と、勘違いでもいいので成功体験を感じてくれる子どもが1人でも増えてくれればと思っています。
本名:西村博之
1976年、神奈川県生まれ。東京都に移り、中央大学へと進学。在学中に、アメリカ・アーカンソー州に留学。1999年、インターネットの匿名掲示板「2ちゃんねる」を開設し、管理人になる。2005年、株式会社ニワンゴの取締役管理人に就任し、「ニコニコ動画」を開始。2009年に「2ちゃんねる」の譲渡を発表。2015年、英語圏最大の匿名掲示板「4chan」の管理人に。2019年、「ペンギン村」をリリース。主な著書に、34万部を突破した『1%の努力』(ダイヤモンド社)がある。