「仕事運」「金運」「恋愛運」「健康運」ほか、「21のご利益」の組み合わせからあなたの願いが叶う神様が見つかるかも! 八百万(やおよろず)の神様から100項目にわたって紹介する新刊『最強の神様100』には、古代から現代まで、めちゃくちゃ力のある神様が登場します。最強クラスの神様なので、ご利益も多種多様。さぁ、本を開けば、あなたが気になる神様がいるはず。それが今、必要としている神様かもしれません。

天皇の祖父になったワニは神のお告げをする助言神Photo: Adobe Stock

神様の意思をはかり、事の成就を占う

天皇の祖父になったワニは神のお告げをする助言神コトシロヌシ
イラスト/朝倉千夏

「神のお告げぞ!」と言われたらどん引くと思いますが、その神のお告げ「ご神託」を伝える神様がコトシロヌシで、「事代主」と書きます。天皇家が信仰していて、それは現代の天皇家でも続いており、天皇を守護する宮中八神の一柱として、皇居の神殿で今も祭られ続けています。

 コトシロヌシのご利益でわかりやすいのは、「金運」や「商売繁盛」でしょう。コトシロヌシを祭る代表的な神社のひとつでもある島根県松江市の美保神社では、拝殿で「福種銭」なる小袋がいただけます。中身はご祈祷された10円玉で、50円で購入できます。

 財布に入れて支払いに使うと、巡り巡って万倍になって返ってくるとか。だまされているわけではありません(たぶん……)。私も「福種銭」を持っていると、お金の巡りが良くなった気がするから不思議なものです。

 日本書紀の一書によると、コトシロヌシはワニに変身し、ある姫のもとに通って娘が2人生まれます。その娘2人は共に初代天皇・第2代天皇の后になります。ワニではなくイケメンに変身してほしいものですね。ワニ革の財布がお金持ちに人気なのは偶然でしょうか。

 コトシロヌシは、アヂスキタカヒコネ、シタテルヒメと腹違いの兄妹です。神話では、地上の国を天上の神に譲るか否か占うために、海で魚を釣り鳥と遊んだのち、「この国を差し上げましょう」と答えます。その後、神霊が人におりて神の意思を告げる「神がかり」の神として登場。皇族や周囲の誰かに憑依し、助言しました。

 コトシロヌシは、勝ち負けの判断が的確で、攻めるときと引くときの判断が上手。お金の使い方も適切になるでしょう。

 コトシロヌシを祭る神社は他に神戸市長田区の長田神社、奈良県御所市の鴨都波神社など。伸るか反るかの大勝負のときだと思ったらぜひご参拝ください。

【主なご利益】金運向上、商売繁盛、必勝祈願

【こんな人にオススメ!】
負け癖がついている人

*本原稿は、八木龍平著『最強の神様100』からの抜粋です。