最後に残された海外ヘッジファンド購入法の選択肢は、投資助言会社を利用することだ。
前回の連載で述べたように、証券会社や銀行のような金融商品の販売業者は、ファンド側からもらう販売手数料を最大化するために、たいした運用実績もない投資信託を投資家に販売することもある。しかし投資助言会社はファンド側からは一切の手数料等を受け取らずに、中立的な立場で優良ファンドだけを投資家に紹介する。その対価として投資家側からのみコンサルフィー(投資助言料)を受け取る。これが投資助言会社のビジネスモデルであり、筆者が経営するヘッジファンドダイレクト株式会社の業態である。
この業界構造は医療業界に例えればわかりやすい。風邪の患者(投資家)は「良い薬を飲んで元気になりたい」と思っているが、ほとんどの製薬会社(ファンド組成会社)は風邪を治す薬(年利10%以上のファンド)は作れないので、症状を抑えるだけの薬を「画期的な新薬」などと誇大広告を流し、かたや薬を売るドラッグストア(銀行や証券会社)は販売利益が高い薬ばかりを「売れ筋ランキング上位!」と売りつけている状況だ。
これに対しヘッジファンドダイレクト株式会社のような投資助言会社は、お医者さんのように製薬会社やドラッグストアから独立しており、中立の立場でどの薬を飲むべきかを有償で診察・処方(アドバイス)するのが仕事である。
一流ヘッジファンドが
門戸を開く瞬間を逃さない!
今や平均年利10%以上、10年間以上継続した実績のある一流ヘッジファンドが、日本にいながらにして最低投資単価2000万程度から買える時代を迎えている。しかし、その一方で、世界中で12万本以上販売されているファンドのうち、現在、日本で流通しているのはわずか4.9%しかない。
手前味噌になるのを承知で説明すると、ヘッジファンドダイレクト株式会社は世界中で残りの約95%をカバーする各国・地域のファンドデータと連携する独自のデータベースを構築している。その中にはヘッジファンド約1万3000本が含まれる。さらにその中から、10年以上にわたって年率10%以上の利回りを実現しているファンドを絞り込み、かつ機関投資家向け評価会社から高評価を受けている優良ファンドのみを厳選する。その上で各ファンドの運用実績、運用体制、日本の投資家の資金を受け入れるかどうかなどを調査し、顧客に推奨するに足るファンドかどうかを調査する態勢を用意している。
そもそもの話、一流ヘッジファンドは日本の個人投資家には門戸を閉ざしているのが普通である。なぜなら、金融に疎い素人の投資家に関与することで、ファンドの評価が下がることを懸念するからだ。一流ヘッジファンドは一流の機関投資家のお金しか預からないのが通常だ。ただし一時的にその扉が開かれる時がある。
例えば、リスク分散のために資金ソース(投資家層)を分散したい、投資家の急な資金引き出しで空いた運用枠を埋めたいといったいうニーズが発生することがある。驚異的な実績を上げる一流ファンドといえども純然たるビジネスであり、そうした時には、ごくわずかとはいえ扉を開くこともある。そんな一瞬をとらえて、日本の個人投資家に対して、海外一流ヘッジファンドに投資できる機会を提供するのが、ヘッジファンドダイレクト株式会社の存在価値であると自負している。
次回は、われわれ投資助言会社が投資家に対してヘッジファンドを購入する際にどんなアドバイスやサポートを行うのか。投資助言サービスの実際の中身を、年利回り10%以上の厳選ヘッジファンドの紹介と共に解説しよう。