Webでの会社説明会や
面接が主流に

 コロナ禍でも求人倍率が堅調に推移している一方で、「採用選考の中身」は様変わりしています。

 21年卒採用においては、企業の採用選考が始まって間もなく新型コロナウイルス感染症の影響が大きくなり、2020年4月7日に第1回目の緊急事態宣言が発出されました。企業は一時的に対面での選考をストップせざるを得なかったものの、大手を中心に「オンラインによる採用選考」へと一気に舵を切りました。その結果、21年卒採用では約7割の企業がウェブ面接を実施するに至っています(就職みらい研究所調べ)。

 続く22年卒採用では、Webを活用する企業がさらに増えていますが、Webと対面を使い分ける企業が目立ち始めているのが特徴。コロナ禍2年目となり、Web面接が定着する中で、「会社説明会や一次面接はWebでも十分可能だとわかったので拡大する」「最終面接は人となりや企業風土との相性をじっくり見極めたいから対面で行う」とする企業が増えています。なお、「最終面接は対面のみで実施」という企業は、約6割という水準になっています。

 学生側も学校生活やインターンシップなどで当初からオンラインでのコミュニケーションに慣れ、選考活動においても「対面よりオンラインのほうがいい」との声も多く聞かれるようになりました。「オンラインであれば移動時間がなく、より多くの企業の説明会に参加できるし、面接も効率的に受けられる」と、歓迎する学生が多いようです。

 就職みらい研究所が22年卒予定の学生に行った調査によると、合同説明会や個別説明会では「Webのほうがよい」「どちらかというとWebのほうがよい」との答えが67.0%に上り、面接選考においても「Webのほうがよい」計が47.8%と、いずれも「対面のほうがよい」を大きく上回っています。