失敗したっていいじゃないと考える

 ここでの「どうするか!?」の正解は「失敗したっていいじゃない!」と考えるクセを身につけるという視点の追加です。

「失敗したっていいじゃない!」と考えられるようになれ! って言われてもそんなこと言われて「はい、気にしません!」ができれば苦労しませんよね。

 かなり無茶なことを言っているようにも思われそうですが、そもそもあなたが「失敗が怖い」と思うのはなぜでしょうか?

「失敗したらダサいから」
「失敗したら怒られるから」
「失敗したらどうしていいかわからないから」などなど…。

 いろいろ理由があげられると思いますが、結局、それは言い換えると「失敗に慣れていないし、失敗したら実際どうなるかわからないのが怖い」ということです。

 たとえば、子どもの頃に、家の中だったり山だったり公園だったりという場所に、友達と秘密の基地をつくろうとした経験のある人はいますか?

 段ボールを持ってきて、要塞のようなものをつくったり。ビニールシートなどで屋根をつくるという大掛かりなものや、どこかの建物の横に座れる石を運んできて秘密の場所をつくるようなものだったり。自分の部屋の片隅に椅子を運んできてシーツを被せたり。何でもいいです。そこに潜り込んで、秘密を楽しんだことはありませんか?

 どんな規模だったとしても、子どものやることなので秘密は、そんなにうまく守り続けられません。屋根は思っていたよりうまくかけられず、雨の次の日に見に行ったら崩壊しているかもしれない。誰かに見つかって潰されてしまうかもしれない。下手したら立ち入り禁止の場所なら大目玉を喰らいます。

 守れない=失敗ですが、子どもの頃あなたは、「屋根なんて無理だから」とか「どうせ潰れちゃうし」とか「片付けなさいって怒られるし」とか言って、秘密基地をつくることを最初から諦めていたでしょうか?

 どうにか大人の目を盗んで秘密の空間を、一瞬であったとしてもつくろうとしているとき、失敗したらどうしようという考えは、多分頭になかったんじゃないでしょうか。

 それこそ「失敗したって、バレたって、今楽しいからいいや!」でやれていたんじゃないでしょうか。そして失敗したり、バレたりするたびにちょっと改良したり、ちょっとうまく隠したりのスキルが上がったのではないでしょうか。あなたがその秘密を諦めるまで。

 大人の「しんどい」には、こうした「失敗したって、また、次どうやるか考えて出し抜いてやろう」という図太さが欠けています。