バリューチェーン上で付加される価値が、価格を裏付ける
第6回でも解説したバリューチェーンとは、その名のとおり「価値の連鎖」のことで、どの工程でどの程度の価値が付加されているのかを分析するフレームワークです。
バリューチェーンは、一つの企業の中での様々な活動において、どのように価値が付加されているかを分析する際に使うほか、業界全体での付加価値構造を分析する際にも使われます。その場合には、インダストリーバリューチェーンという表現が使われることもあります。
バリューチェーンの基本は、企画・製造・販売です。図にあるようにそれぞれのプロセスは、さらに分解することができます。
例えば、製造は調達・加工・組立に分解できます。それぞれのプロセスごとに価値が付加されていることから、企業は調達した原料よりも高い価格で顧客に製品を販売できるのです。
また、同じ原料を使用していても企業によって販売価格に違いが生じるのは、それぞれの企業が付加している価値が異なるからです。