別に「手のひらに『人』3回」でなくてもいいですが、自分なりの「冷静さを取り戻すための呪文やおまじない」のようなものを持っていると、役立つのではないでしょうか。つまり、「これを心の中で唱えれば大丈夫」という自己暗示法です。

たとえば、数学好きであれば、素数や円周率を心の中で順に唱えて落ち着くのもおすすめ。プロ野球ファンであればひいきのチームの選手と背番号を心の中で順に挙げていってもいいし、鉄道ファンであれば山手線の駅名や東海道新幹線の駅名を唱えていくのもいいかもしれません。

つまり、ヒートアップしそうな状態で、これらをちゃんと唱えたりすることができれば、「大丈夫、自分はまだ冷静なんだな」と再認識することができるわけです。

とりあえず、その場を立ち去る

2つ目は、「とにかく、そこを立ち去る」。

これは古典的ではありますが、冷静さを取り戻すにはいちばん効果的な方法かもしれません。

ヘタに食い下がったり抵抗しようとしたりすると、かえって自分に都合の悪い展開になるかもしれませんし、それだけ多くの地雷を踏むことにもなりかねません。

ですから、とにかくその場を離れ、冷静に状況を振り返ってみる。そのうえで、次のアクションはどう起こせばいいかを考えましょう。

気持ちが落ち着くものを見たり聴いたりする

3つ目は、「気持ちが落ち着くものを見たり聴いたりする」です。

スマホや携帯のホーム画面で自分の子どもの写真やペットの写真を壁紙にしている人も多いことでしょう。イライラしているときやカッカしているようなとき、その写真を見ると気持ちが癒やされて落ち着いてきませんか? このように、「これを見ると気分が落ち着く」というアイテムを持っていると、冷静さを取り戻しやすいのです。

別に写真でなくてもかまいません。たとえば、「深海魚が泳いでいる動画を見ると心が落ち着く」「犬の動画を見ると心が癒やされる」などと感じるなら、お気に入りの動画をスマホで見るのもいいでしょう。

あるいは、「このスライムのおもちゃを手でギュッと握ると気分が落ち着く」「このハンカチで額を拭けば冷静になれる」といったように、お気に入りの「気分転換アイテム」を準備しておいて活用するのもいいと思います。

また、スマホやタブレットなどにお気に入りの音楽を入れておいて、「この曲を聴けば心が落ち着く」というように自分に暗示をかけておくのもおすすめです。

とにかく、写真でも動画でもグッズでも音楽でもいいので、自分なりの落ち着きアイテムを何かひとつは持っておくようにしましょう。