さらに言えば、日本企業では情報システム部門が軽視され、受託開発会社にシステム開発を丸投げすることも珍しくなかった。半ば惰性で運用・保守代をベンダーに支払い続けた結果、ベンダー側もシステムの独自仕様によるブラックボックス化などを進め、甘い蜜を吸い続けるようなケースが多発していたのだ。

 ところが、コロナ禍を機に加速したデジタルトランスフォーメーション(DX)が状況を一変させた。

 日本でも、DXの重要性が認識されるにつれ、ITシステムを用いたビジネスモデルや業務プロセスから組織の在り方までを抜本的に変革する流れが台頭。ベンダーとの関係についても、大きく見直す動きが加速しているのだ。

 最もこの打撃を受けるのが、オンプレミス(自社でのサーバー保有)による従来型のインフラ構築を続けてきた受託開発会社。従来の顧客からノーを突き付けられれば、もはや他社と差別化できるような強みは失われてしまう。下図の通り、企業側のIT投資への意欲は堅調だが、競争力の低いベンダーは恩恵を受けられず、二極化が進んでいく。

 そこで発表されたばかりの半期決算に、DXによるベンダー「淘汰」の予兆が表れたというわけだ。