特集『今仕込みたい「強い株」』(全15回)の#14では、資源高や供給制約など、逆境下で迎えた直近の中間決算の全貌をレビュー。トップストラテジストの分析に基づき、二極化する業績動向をひもとくとともに、コロナ後の日本株投資を考える上で注目すべき「7つのキーワード」を解説する。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)
今後の日本株投資で押さえたい
「7つのキーワード」を解説!
新型コロナウイルス感染拡大の悪影響がようやく峠を越してきた中、この先のシナリオを占う上で、市場では2021年度中間決算への注目度がいつになく高まっていた。その結果は、端的に言えば「業績の堅調さを示した」(JPモルガン証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジスト)との評価が大勢を占める。
みずほ証券エクイティ調査部の集計によると、東証1部上場の決算発表企業(2月期、3月期決算)の上期決算は、大半の企業が決算発表を終えた11月12日時点で、営業利益が前年同期比67・1%増。純利益はほぼ2倍となり、会社の通期予想に対する第2四半期までの進捗率は6割を超えている。
事前の市場予想と比べても、結果は上々だ。
ゴールドマン・サックス証券の分析によれば、東証1部の2、3月期決算企業の中間決算(11月15日時点)について、各社の決算発表は市場予想を上回る内容を示すポジティブサプライズ(うれしい驚き)が56%と、逆のネガティブサプライズ(悪い驚き)の31%を上回った。
ただし今後を考えると、「決算は堅調だったが不透明感が残る」(ゴールドマン・サックス証券の建部和礼日本株ストラテジスト)のも事実だ。次ページ以降では、その理由と共に、今後の日本株投資を考える上で重要な「7つのキーワード」を解説。コロナ後を勝ち抜ける企業の条件について詳述していく。